50代はご自身の体調や周囲の環境の変化により、「実る人」「枯れる人」の分かれ目となる時期です。「実る人」は、いつも挑戦しています。そのパワーの源となる考え方とは? 長年人間教育に携わり、稀代のリーダーたちと交わってきた筆者がポイントを解説します。※本連載は松尾一也著『50代から実る人、枯れる人』(海竜社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

 

私は、自分を許せない気分になるとき、奈良の中宮寺(ちゅうぐうじ)にある半跏思惟像(はんかしいぞう)を思い出します。その優美な微笑みは、いいことも、悪いことも、悲しいこともすべてを包んでくれているように感じます。

 

あの弥勒菩薩(みろくぼさつ)の慈顔(じがん)は地獄の修羅場を乗り越えた人にしか与えられないものだと思います。

 

善も悪も人生であり、人間だと思います。自分のブラックなところも愛してあげて器の大きな50代になりたいものです。

 

そのためには自分を許して、そして人も許せることが大切です。いつまでも自分の親を恨うらんでいたり、上司や同僚が憎かったり、自分のパートナーを激しく嫌っていたりする人がたくさんいます。

 

スッキリした後半生を迎えるためにも「許す」ことがカギになります。

「評論家」に惑わされずに、まずやってみる習慣

【50代から枯れる人=一歩が踏み出せない

 

だんだん知識も増え、「あー、そうだよね」ということも増えてくるのが50代です。そのうちに頭ではわかっているのに、全然行動に移せていない自分に気づきます。

 

私自身の例で言えば…。

 

英語は世界を広げる! もう一度、英語がうまくなりたい! と一時期は友人の英語学校に通いだしましたが、忙しさを理由に休講したままです。本当はまた再開したい…。

 

また、50代こそは、若い世代と交流を深めて、培ってきた英知のおすそ分けをしたり、逆に新鮮な発想を学べる学生とビジネスの懸け橋的なプラットホームを作ろう、次世代リーダー育成の拠点を作りたい、とずっとアイデアを練っていますが、これも吹聴してから早5年が経ちます。

 

こうした体験からも50代として重要だと感じることは、即、やってみる習慣です。

 

確かに、「評論家」のようにものを言って、こちらのやる気を萎えさせる抵抗勢力も多くいます。

 

あなたの周りにも評論させたらいっぱしのことを語る人がいませんか。これが人や組織を枯れさせる震源地になるのです。

 

「評論家」に不安を掻き立てられたら、行動しないことで後悔しないかを自分に問い直してみましょう。

 

小さい頃に大縄跳びで遊んだ経験を思い出してみてください。最初に飛び込む時は怖いですが、飛び込んでみるとタイミングがわかります。

 

まずは勇気を持って大縄が地面を叩くと同時に一歩を踏み出しましょう!

 

 

松尾 一也
株式会社ルネッサンス・アイズ

 

 

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