わが子が幸せになるためには、自立と自律を兼ね備えることが大事……幼稚園の園長として1万組の親子を見てきた、学校法人山崎学園の理事長・山﨑拓史氏による、「子どもが計画力を身につけるヒント」を紹介します。

「長期報酬」の具体的な活用方法はカレンダー?

毎日しなければならないことをピックアップして紙に書き出します。その横に、シールを貼るスペースを設け、タスクを完了できたらシールを貼ります。このシールはご褒美ポイントで、たまったポイントに応じた報酬をゲットできるようにするのです。

 

ご褒美は好きなお菓子を1個買ってもらえる、遊園地に連れて行ってもらえるなど、短期報酬とは明らかに異なるものを設定しましょう。年齢があがってきたら、しくみを複雑にして、一人でお片づけができたらシール2枚、ご飯を残さなかったらシール1枚など、ポイント2倍の課題も用意しておくとモチベーションが高まります。

 

小さいうちであっても、課題を何にするのか、ご褒美を何にするのかは、親子で話し合い、子どもの意見をなるべく取り入れてあげましょう。1カ月後くらいに長期の休みがあるときには、旅行やキャンプなど、宿泊行事をご褒美に設定するのもおすすめです。

 

このとき、「カレンダー」を活用し、「8月15日なら、パパもママもお仕事がお休みだから、この日までにポイントがたまったらディズニーランドに行けるね。あと何日かな? 一日何ポイント溜めればいいかな?」と、カレンダーを使って、一緒に考えてあげてください。

見通しが立たないのは失敗した経験がないから

「宿題しなさい」「時間割揃えたの?」と、親から言われて「今、やろうと思ったのに……」「あ〜あ、やる気なくした」と思った記憶、誰もが持っているのではないでしょうか。

 

子どもは、やらなければいけないことを忘れているわけではなく、「これが終わったらやろう」と本気で思っているのです(やるかどうかは別として)。そこへ親からの指示が入ると、自ら動くのではなく「命令に従って」行動をしなければならなくなります。

 

そうなると、反抗的な気持ちが生まれ、わざとゆっくり行動したり、乱暴に道具を扱ったり、ブツブツ文句を言ったりといった態度を示すようになります。だからといって、放っておいてもなかなか行動に移さないのも子どもの特徴です。大人は、明日は出張で朝早く起きなければと分かっていれば「深酒をやめておく」「忘れ物をしないように支度を整えておく」「早寝する」などの対策を立てます。

 

これは経験のなせるわざ。翌朝までお酒が残って寝坊したとか、朝慌てて支度をしたら、大切な書類を家に忘れてしまったなど、失敗した経験があるからです。大人に比べて圧倒的に経験の少ない子どもは、先の見通しを立てるのが得意ではありません。

 

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わが子が幸せになるために必要な3つの力

わが子が幸せになるために必要な3つの力

山﨑 拓史

幻冬舎MC

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