成功する起業家は度胸や勇気が必要ない状態をつくる
最終的には皆さん「失敗してもここまでなら致命傷ではないだろう」というボーダーラインを見いだします。これは、私にとって目が覚めるような発見でした。起業して倒産するケースの大半は、成功する事業計画を描けなかったからではなく、失敗したときのことを想定できず、どこまでが致命傷を負う失敗なのかを考えられていなかったからなのです。
確かに、成功する事業計画なんて、夢ならばいくらでも描くことができます。しかし、たいていの事業計画は想定どおりには動きません。そこで計画どおりにならないからと焦ってしまっては、ますます泥沼にはまってしまいます。
成功する起業家は逆に、「どこまでなら失敗できるか」を計算していますから、どんな逆風が吹いてもたいていは想定内で、淡々と対処をしていきます。それでも、想定外を超える事態が起きて、最終的に倒産することはありますが、「死ななければまたやり直せる」と考えて、身を引くときの手際もまた見事なものです。
最初に損切りのラインを決めておいて、それを超えたらあっさりと負けを認めるのです。その判断は冷静で、最初からそういった原則をもっているからこそ行動できるのです。逆にいえば、自分が許容できないと感じたら行動はしません。
成功する起業家は度胸や勇気が必要ない状態をつくってから、一歩踏み出しているのです。行動のために大切なのは「ポジティブに夢を見る力」ではなく、逆に「ネガティブに怖がる力」なのです。ですから、ほとんどの起業家は、財務諸表を見ても、売上ではなく費用にまっ先に目がいきます。私自身もそうです。
そして、何か事業を興すときには常に、失敗して損害が出るとしたらどれくらいだろうと考えています。例を挙げてみましょう。あなたが何かをしたいけれども、行動できなくて悩んでいるとき、それは失敗したときのことを具体的に考えるのを避けているからかもしれません。
例えば、好きな相手に告白したいけれどできないと悩んでいるのであれば、告白したときに起こり得る最悪の事態を想定してみましょう。
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