日本の持ち家率は60%を超え、マイホーム購入に至る年齢は40歳前後というのが一般的。人生の折り返し地点で多額のローンを負うと、どのように返済していくことになるのでしょうか。埼玉県さいたま市「大宮」に分譲の一戸建てを購入した30代会社員を例にみていきます。

定年前にローン完済を目指しているが…

国土交通省『令和元年度住宅市場動向調査』によると、新築分譲住宅(一戸建て)の購入者の平均像は以下の通り。前出の会社員は、分譲住宅を購入する平均像に近いといえるでしょう。

 

■新築分譲住宅(一戸建て)

 

・世帯平均年収:688万円

・世帯主平均年齢:36.8歳

・購入資金:3851万円(うちローン 2830万円)

・平均返済期間:32.7年

 

返済期間は平均よりも短い20年。2800万円を借りた場合の月々の返済額をシミュレーションしてみます。ほか以下のような借入条件だとすると、月々の返済額は12~13万円となります。

 

[借入条件]

・返済方式 元利均等

・返済頻度 毎月

・当初金利 0.6%

・それ以降の金利 1.5%

・返済期間 20年

 

[返済額]
・返済額(~5年目) 12万3835円

・返済額(5年目~) 13万2291円

・利息分 324万2376円

・返済総額 3124万2376円

 

ローン返済の適正額は額面年収の20%程度といわれているので、年収が793万7460円以上であれば適正額内。厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』によると、大卒男性30代前半の平均年収は523万円、30代後半で610万円、40代前半で687万円、40代後半で758万円。50代前半で869万円と、初めて適正額を上回ります。

 

前出の会社員の年収が平均値と仮定すると、購入後10年ほどは適正額を超えた返済額となり、厳しい家計運営になると推測されます。それに対して、返済プランを30年とすると、当初5年の返済額は8万5007円、5年目以降は9万4689円。ぐっと家計にゆとりが出てきます。

 

さらにマイホームは購入したら終わりというわけではありません。定期的なメンテナンスが必要で、10~15年程度おきに外壁塗装や屋根の修繕など、コストがかかります。程度によりますが、おおよそ100万~150万円ほど。せっかく購入したマイホームを長く持たせるためにも、修繕費をケチるのは避けたほうが無難。必要経費ととらえて、コツコツと貯蓄に励むのがベストです。

 

 

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