発達に凸凹がある子どもの保護者にとって「どんな支援サービスを選んだらよいか」は頭を悩ませるテーマのひとつだといえます。今回は、発達障害グレーゾーンの特性をIT分野で活かし経営者となった齋藤秀一氏が、自身が放課後等デイサービス「ココトモ」運営にあたり、意識しているポイントを解説していきます。
それは今も同じで、どれだけいいシステムや施設をかたちだけつくっても、利用者の「幸せ」につながらなければ意味がないのです。
著者は決して器用ではないですし、1を聞いて10を知るようなスマートさはないかもしれません。だからこそ、それを補うために「人と人」の対話をすごく大切にするようにしています。そのおかげでシステム開発側、施設運営側だけの一方的な視点に陥らずにいられるのだと思っています。 自分たちがいいと思ったものが、必ずしも利用者にとっていいものとは限らないのです。
同じように自分たちが分かりやすいものが、相手にとっても分かりやすいとも限らない。提供されたシステムにお客様が合せるのではなく、システムのほうがお客様に近寄っていく。利用者さんが施設に合せるのではなく、施設のほうが利用者さんに近い存在でいら
れるように努力する。すべては「人」への想いです。
株式会社ココトモファーム 代表取締役
株式会社まなぶ 取締役会長
株式会社ネットアーツ 代表取締役
齋藤 秀一
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「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると
株式会社ネットアーツ 代表取締役
株式会社まなぶ 取締役会長
株式会社ココトモファーム 代表取締役
不登校だった少年時代を過ごし、社会人になってからは自分の居場所を見つけられず転職を繰り返すも、自身の特性が特技になることに気づき2001年にITシステム開発会社の株式会社ネットアーツを創業。「創造無限 人への念いが創造の源になる」を経営理念に掲げ、全国2000以上の児童発達支援・放課後等デイサービス事業者に施設運営システムHUGを提供。さらに2015年には株式会社まなぶを設立し、愛知県西尾市で放課後等デイサービスココトモを5施設、2019年6月には愛知県名古屋市で就労移行支援ココトモカレッジを開設・運営。
ITと障害者支援の自社ノウハウを活かし、2019年9月愛知県犬山市に農福連携のための農業法人“株式会社ココトモファーム"を設立する。「ココでトモだちになろう」をテーマに人と人がつながる農業を実践。
農業×福祉×ITという仕組みで、これまで縦割り行政で生じていた壁を越え、生きづらさを抱える人たちが制度に依存せず自立でき、生きがいを感じられる働き方ができる社会に向けた活動を行っている。
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