関係なさそうなことも未来の「夢」への布石
この東京とは真逆の営業方法にとても戸惑い、また、よそ者である疎外感を覚えました。「研修の中身を説明するより前に値段を言うってどういうことだろう……」と何度も思いました。しかし、「郷に入っては郷に従え」です。この真逆の営業を実行していきました。
また、あるときお客さんから「安田さんは仙台出身だったら、大阪じゃなくて、まずは東京で働くのが普通なんじゃないの?」と聞かれたことがありました。
そのときに私は、「いいえ、商売のことを覚えたかったので、まずは商売の土地で有名な大阪に来たかったのです」と即答しました。すると、お客さんの様子がガラッと変わって、反応が良くなったのです。
「そうか、そうか」と研修を依頼してくださっただけでなく、他のお客さんをご紹介いただいたり、プライベートでも飲み会に誘っていただいたり、本当に親しくしてもらいました。今思えばあのときの経験は、まるでその後の会社経営のトレーニングそのものでした。
結局、未来の「夢」への布石になっていたのです。こうして、大阪でもそれまで以上に多くの人にかわいがってもらい、助けてもらい、売上を伸ばすことができました。このときの「稼ぎ」はというと、支店長として給料も上がったうえ、さらに大阪でも家庭教師の口を見つけ、東京にいたとき以上に副業もやっていました。
ですから、新天地・大阪で私は「夢」への階段を一気に駆け上がり、月収が合わせて百万円にもなったのです。それは、「営業トーク」や「人間関係をすぐ築ける」という自分の強みをますます強化したら、同時に稼ぎも増えたということです。
自分の強みを周りの人たちも認めてくれるようになった結果、チャンスをもらえるようになり、Nさんのように引き上げてくれる人がたくさん現れたのです。そして、支店長という新たなステージに上がれたことで、可能性の幅が大きく広がったことを感じていました。
私は確実に「夢へ近づいている」。しかも、「自分の強みを最大限に活かしながら上へと登っている」―。それが腑に落ちた瞬間でした。
【強運ポイント】
周りの人たちから引き上げられている、と実感できれば確実に強運への道を歩んでいる
安田 正
株式会社パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役
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