コロナ感染拡大からはや1年。財政再建に臨む政府が次に行うのは「増税」と考えられるでしょう。本記事では、株式会社アレース・ファミリーオフィス代表取締役の江幡吉昭氏が暗号資産の税金対策について解説していきます。

税金対策にありとあらゆる手を尽くしてきた富裕層たち

本記事は、富裕層の税金対策について取り上げていきます。かつて一部の富裕層は、合法的なものから非合法なものまで、ありとあらゆる手段を駆使して節税を試みていました。

 

古くは養子縁組による相続税の基礎控除額を増やす方法(以前は相続税法上、養子の数に制限がありませんでした)。そして海外移住をする方法(以前は5年海外に居住することで相続税を逃れることができました。しかし2017年、その期間が10年以上に改正されました)、海外不動産を購入する方法(ハワイなどの不動産で短期的に減価償却を取る)などさまざまです。

 

 

原始的なところでいえば親のお金を無申告でタンス預金として相続してしまう……そんな方もいらっしゃいます。しかし偶然なのか国がよく考えているのかは不明ですが、2024年に新札に切り替わるので、いつまでもそのままではいられません。

 

法人の節税であれば一般社団法人や、生命保険(逆ハーフタックスや名義変更プラン※)もありました。しかし、これらも新商品ができるたびに、ことごとくフタをされています。

※逆ハーフタックスは節税対策のために、養老保険の1/2を損金計上、残りを経費処理することによる節税方法、名義変更プランは低解約返戻型保険や介護保険を利用することによる節税方法

 

法治国家は「法に反しないことであれば自由」という自由主義的な考えですから、規制されていない手法や、解釈があいまいな制度の隙を突いた手法が広がり、やがてフタをされ……が繰り返されているのです。

 

これからも富裕層と税務当局とのイタチごっこは長く続くと考えられますが、今後は暗号資産を中心とした税金対策が主流になっていくのではないでしょうか。暗号資産の黎明期やICOの際に暗号資産を買った方がここ数年、つぎつぎと「億り人」になっています。

 

(写真はイメージです/PIXTA)
(写真はイメージです/PIXTA)

 

そういった方が少なくとも一千万単位の税金を払うときになって、「さあ、これどうしよう……」というパターンが増えています。これらの「億り人」の方が注意したいことはふたつ。

 

ひとつめは、税制度を理解することです。暗号資産に関する売却益は雑所得(最も高い税金を払う必要がある所得区分です)となっています。競馬(趣味程度の場合)が一時所得(雑所得よりも税金が安い所得区分)であることを考えると、「暗号資産は競馬以下」という状況です。

 

また、暗号資産に関する税金は、数年以内に一時所得や金融商品に適用される分離課税などの「所得区分のなかでは税金が低めな方向に改正される」可能性は高くないので、注意が必要です(要は税金が高いということです)。

 

次ページ「暗号資産の税金対策」有効なのは「法人化」?

本連載に記載されているデータおよび各種制度の情報はいずれも執筆時点のものであり(2021年4月)、今後変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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