最年少でプロの棋士になった仲邑菫(なかむらすみれ)さんや、タイトルの一つである名人位を最年少で獲得した芝野虎丸(しばのとらまる)さんなど、若い棋士の活躍が目立っています。本記事では『井山裕太の実戦囲碁9路盤』より一部を抜粋・編集し、囲碁をやってみたくなった人に向けて、基本的なルールを解説します。

陣地の多いほうが勝ち

囲碁は陣取りゲームです。まずは、陣地について説明しましょう。

 

石をお互いに打ち合っていくと、それぞれ打ちたくても打てない(打っても取られてしまう)所ができていきます。このように、相手が打てないように自分の石で囲んだ所が「陣地」となります[図表8]。

 

[図表8]
[図表8]

 

[図表9]の三角の点は着手禁止点なので、白が打つことはできません。黒は、青い三角の点に3目(もく)(陣地の単位)の陣地を確保したということになります。

 

[図表9]
[図表9]

 

それでは、[図表10]右下の黒の中に、白の1と打ってきたらどうでしょうか?

 

[図表10]
[図表10]

 

黒は黒の2と打って、白1子を取ることができました[図表11]。こうなれば、青い三角は白の着手禁止点となり、もう白に入られる心配はありません。それでは、他の広い所はどうでしょうか?

 

[図表11]
[図表11]

 

黒石で囲んだ中に、白の1と打ってきました[図表12]。もちろん、まだ線が出ているので打つことができます。この後、黒が白石を取ることができれば黒の陣地を守り切ったといえます。

 

[図表12]
[図表12]

 

具体的に見ていきましょう。黒は、黒の2から白の出ている線をふさいでいって、黒の10までで白5子を取ることができました[図表13]。こうなれば、黒は陣地を守ることに成功です。

 

[図表13]
[図表13]

 

別のパターンを見てみましょう。今度は、黒の2から白を攻めていきましたが、逆に黒4子が追いつめられて取られてしまいました[図表14]。

 

[図表14]
[図表14]

 

[図表15]も別パターンです。白の11までで黒の打てない陣地(緑の四角)(着手禁止点)を作られてしまうと、もう黒が白を取ることはできません。黒の中に、白の陣地を作られてしまいました。

 

[図表15]
[図表15]

 

最初のうちは、陣地になるかどうか実際に打ってみないとわからないので、気になる所はどんどん打ってみましょう。

 

【陣地を作るコツ】

●仲間の石を増やして、陣地のカベを作る
●相手が打てない場所(着手禁止点)を増やす
●相手が中に打ってきても、取れる自信があるように囲む

 

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井山裕太の実戦囲碁9路盤

井山裕太の実戦囲碁9路盤

監修:井山 裕太

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9路盤で囲碁の基礎が身につく! 実戦で強くなる! 入門・初心者向けの囲碁キット。 碁盤は表面が9路盤、裏面が7路盤で、7路盤で石の打ち方を覚えたら9路盤で実戦できる。 本体の盤と駒は木でできており、シンプルなデザイ…

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