積立投資とは、ある金融商品を定期的に一定金額コツコツ長期にわたって投資する方法です。今回は、上地教授と中村さんの会話から、積立投資を始めるタイミングについて考えていきます。※本連載は、上地明徳氏の著書『老後の資金 10年で2倍にできるって本当ですか?』(青春出版社)より一部を抜粋・再編集したものです。

「外国株式インデックス・ファンド」で積み立てる利点

積立投資の場合は、短期的な上下動を気にする必要はまったくなく、長期的に世界経済が拡大することを前提に国際分散投資を実行すればいい、ということです。

 

──「インデックスで国際分散」と「月1回の積み立て」の仕組みを最初に作って、後は機械的に続けていくだけで、誰でもこんな結果が出せるんですね〜。

 

私が30年以上投資の世界を見てきてわかったのは、投資家心理として、高いところで売るよりも、損しそうなところで売りたくなる人が圧倒的に多いということです。だからこそ効率性よりも安心の仕組みを作ってから投資を始めることがとっても大切になるんです。

 

──「値下がりした!」と、思った時に売る人が多いってことですよね。私、絶対にそのタイプです。

 

しかし、そこで売らないことが大切なんです。なぜなら、先ほど説明したように、下がったほうが得するのが、積立投資の大きな特徴だからです。

 

外国株式インデックス・ファンドは、世界の株式市場全体の値動きに連動するように作られたファンドです。どこかの国が低迷しても、そのぶん別の国ががんばって、全体として成長していけば、外国株式インデックス・ファンドは上昇していく可能性が高い。

 

世界の多くの人々が今よりもっといい生活をしたい、もっとお金を稼ぎたいと考えている限り、世界全体の経済は発展していく可能性が高いといえます。難しい言葉でいうと、これが資本主義の成長原理なんです。

 

──資本主義の成長原理ですか。

 

過去200年、世界経済は短期的な暴落はあったものの、長期的には常に成長を続けてきました。これからもそうなると考えるのが普通です。だから、個別の国ではなく、世界全体で見た場合、ずっと下がり続けることは考えづらい、というのが根拠です。

 

──今よりテクノロジーが退化するとか、衰退する国が増えるとは考えにくいということですね。分散積立投資を理解して、仕組み作りが完了したら、そのあとは何をすればいいでしょうか?

 

基本的に、ほったらかしで大丈夫です。

 

──何もしなくていいんですか?

 

はい。あとはまぁ、1年に1回、資産額がどうなっているのかチェックするくらいですね。誕生日の楽しみにしてもいいと思います。

 

──そんなんでいいんですね。最初に考えていたよりも簡単に思えてきました!

 

『老後の資金 10年で2倍にできるって本当ですか?』
『老後の資金 10年で2倍にできるって本当ですか?』

 

上地 明徳

信州大学経営大学院 特任教授

 

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老後の資金 10年で2倍にできるって本当ですか?

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