「私は勝てる」根拠なき自信をもつ投資初心者、相場の養分に

株式投資に関心を持つ人が増えていますが、なかには「自分なら勝てる」という根拠のない思い込みをもつ人も、一定数いるように見受けられます。そして、そんな人の耳には、なかなか忠告の言葉も届きません。思い込みに基づく行動がどれほど危険なものなのか、経済評論家の塚崎公義氏が解説します。

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「自分は投資が上手だ」と考える投資初心者

自分を客観的に評価するのは、とてもむずかしいことです。問題なのは、自分で自分を評価するときのほうが、他人が自分を評価するときよりも高く評価しがちだ、という点です。

 

サラリーマンが人事考課に不満を持つことは多いですが、「自分は優秀なのに人事は自分を不当に低く評価している」という不満ばかりで、「自分は優秀ではないのに、人事は自分を高く評価しすぎだ」と不思議がる人は滅多にいないでしょう。

 

もっとも、いつも自分を低く評価しているようでは人生だって楽しくありませんから、それも生きるための知恵なのかもしれません。しかし、それによって意思決定を誤るようなことになれば、話は別です。

 

「宝くじは自分で番号を選ぶと当選確率が上がる」「カジノのルーレットはインスピレーションで予想できる」などとうそぶく人がいますが、この程度はご愛嬌だとしても、「自分は運転が上手だ」と信じて危険運転をしてしまっては大変です。

 

「自分は投資が上手だ」と思い込み、過大な投資をして大失敗…という事態に陥るのも、危険運転と同様、重大なリスクなのです。

 

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

株や為替を「理屈で予想する」のは、どだい無理な話

さて、株価や為替は理屈通りに動きません。最大の理由は、株価や為替が「美人投票」の世界だからです。「人々が上がると思うと皆が買うから上がり、人々が下がると思うと皆が売るから下がる」という、ケインズの言葉通りであると考えていいでしょう。

 

つまり「株価が上がる(もしくは下がる)という噂が流れるか否かで、株価が決まる」というわけです。そんな価格変動があるなら、理屈通りとはいえません。バブルとその崩壊も、理屈どおりに株価等が動かない事例のひとつです。「崩壊が予想できないから、バブルが拡大するのだ」といわれた日には、なおさら理屈で考えても仕方がない、という思いが強くなりますね。

 

株価が暴落すると、借金して株を買っている人たちの売り注文が増えたり、初心者による「狼狽売り」が加速したりして、さらに株価が押し下げられます。それを見越した投機家たちは、あらかじめ株を売っておくといった、周到な動きも見せたりします。

 

このようなことから「株価や為替を理屈で予想しようと考えること自体無理なのだ」と、スパッとあきらめることが重要です。長期投資の場合は、ある程度理屈で予想することが可能ですが、短期投資の場合は、よほど才能がある人を除き無理なのだと考えましょう。このあたりについては、拙稿『株式投資初心者が涙する「サッパリ勝てない」理由とその対策』をあわせてご参照いただければ幸いです。

 

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経済評論家

1981年東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の仕事に従事したのち、2005年に退職して久留米大学へ。現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と無関係に個人として行なっているものであるため、現職欄には経済評論家と記すものである。

著書に、『老後破産しないためのお金の教科書―年金・資産運用・相続の基礎知識』『初心者のための経済指標の見方・読み方 景気の先を読む力が身につく』(以上、東洋経済新報社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)、『退職金貧乏 定年後の「お金」の話』『なぜ、バブルは繰り返されるか?』(以上、祥伝社)、『経済暴論』『一番わかりやすい日本経済入門』(以上、河出書房新社)など多数。

趣味はFacebookとブログ。

著者紹介

連載「不確実性の時代」を生きる、投資初心者のための株式投資入門

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