斬新なビジネスモデルやヒット商品を生み出すには、発想の転換が必要です。重厚で繊細なきものに、普段の生活の利便性をプラスしたところ、「きものが着たかった顧客たち」が戻ってきました。衰退産業を衰退産業たらしめるところに、イノベーションのチャンスがあったのです。きもの業界に長く身を置く筆者が解説します。

反発を受ける商品ほど、ヒットの可能性を秘めている

たかはしの商品は実績と信用のおかげでいまでこそ、発売するとすぐに反応が出るようになりましたが、10年ほどはどの商品も売れ始めるまで3年くらいの時間を要しました。よい商品ができても、すぐに大きな売上が得られるとは限りません。信念を曲げずにじっと信じて待つことも、ときには必要なのだと思います。

 

満点スリップを開発したことでもう一つ学んだのが、大きな反発を受ける商品ほどヒットの可能性を秘めている、ということでした。

 

業界の常識内に収まった商品なら、誰からも叩かれることはないでしょう。でも、そうした商品はある意味陳腐だともいえます。満点スリップが発売当初、バッシングを受けた理由は「和装肌着は綿100パーセントが当たり前」という常識のなかで、ポリエステル綿を採用したり、局部的に防水したりするなど、あまりに常識外だったからです。

 

バッシングされるのは、それが過去に前例のない画期的な商品だからです。周囲からの雑音は応援だと、いまなら前向きにとらえることができますが、そういう心境になると、なかなかそういった場面にも出会わないものです。何事も、おおらかに考えるに越したことはありません。

 

 

髙橋 和江

有限会社たかはし代表

和装肌着製造メーカー「たかはしきもの工房」代表

きものナビゲーター

 

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髙橋 和江

幻冬舎MC

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