何かと黒い噂が絶えない不動産業界。7年間で約500件の不動産取引の経験を持つグランドネクスト株式会社代表・小島優一氏は、不動産営業のセールストークの危険性について指摘しています。

クレームが来る前に退職して不動産会社を渡り歩く…

お恥ずかしい話ですが、不動産の営業はほかの業界に比べて「セールストークが達者」「事実と違う説明を堂々とする」「契約を急がせる」「営業の質が低い」といった傾向があります。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

そこで本記事では、真に受けてはいけない不動産営業の「あおり」セールストークは何か、そもそものなぜ不動産営業は「あおる」のかについて、解説していきます。

 

口が上手いイメージが強い営業マン。特に不動産営業のセールストークと押しの強さは筆者自身も苦手です。不動産営業の「あおり」セールストークの巧みさには、不動産という高額物件を扱うという理由だけでなく、それ相応の裏があります。

 

■不動産営業は歩合制給与

 

不動産業界の営業が「あおり」セールストークを使って契約にこぎ着けようとする理由の一つとして、不動産営業の給与形態には歩合制が多い点が挙げられます。

 

多くの不動産会社で採用されている給与形態は、基本給と契約金額に応じた歩合給の合算です。ほかの業界に比較して歩合給の割合は高く、また、一定数以上の契約額をクリアしないと十分な給与額にならないこともあります。歩合給の額は一つの契約で100万円になることもありますから、営業も自然と力が入ってしまうのです。

 

不動産会社によっては厳しいノルマも課せられているため、営業トークや「あおり」セールストークを駆使して押し切ることにより、何とか契約をまとめようとするのです。

 

■不動産営業職は転職率が高い

 

不動産業界のなかでも、特に営業は転職率や離職率が高い職種です。転職率や離職率が高い原因は様々ですが、その一つとして不動産会社を変わっても不動産営業の仕事自体にほとんど支障がないことが挙げられます。

 

なかには強引にいくつかの契約を取ったあと、クレームが来る前に退職して不動産会社を渡り歩くという営業がいるのも事実です。そのため、その場しのぎの「あおり」セールストークを並べることに抵抗がなく、契約さえ取れればよいと営業も実際に存在します。

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