育休推進も…「お金がなくて休めない」日本の父親のツラい現実

少子高齢化社会が深刻化した今、子どもを育てやすい環境づくりが求められている。少しずつ制度作りがされている、育児休暇に着目して、日本の会社が抱える問題を解説する。

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男性の育児休業「制度」はあるけど…

「平成30年度雇用均等基本調査(厚生労働省)」によると、男性の育児休業取得率は6.16%(2018年度の女性の取得率は82.2%)という結果になった。取得日数は「5日未満」が36.3%と最も多く、2週間未満の取得者が70%を超えている。

 

(写真はイメージです/PIXTA)
(写真はイメージです/PIXTA)

 

また、男性の子育て目的の休暇取得に関する調査研究(内閣府,2019年度)では、子どもが生まれた直後に58.7%の男性が半日または1日以上の休み(年次有給休暇、配偶者出産時等に係る特別休暇、育児休業等)を取得している。

 

【休暇を取得した父親の職場の特徴】

 

子どもが生まれた後2ヵ月以内に休暇を取得した人の割合は、「300人以上」の大企業に勤務している人66.4%、「官公庁・その他」に勤務していると66.5%と高い一方、「30人未満」の小規模な企業では42.0%と低迷している。勤務先の従業員規模による差が大きい。

 

また、休暇取得促進のために必要な要素として「休暇の取りやすい職場」が最も多く挙げられており、休暇を取りやすくするための環境を作っていく必要があることがわかった。

 

子どもが生まれる前の男性の家事・育児参画意識については「必要だと考えている」が95.8%と、意識としては高いが、やはり仕事の関係で休暇が取れないものが多いようだ。

 

また国民健康保険中央会の調査によると、妊娠・出産費用の平均額は50万円5,759円となっている。その後も各年50万円以上は教育費にかかるので、休みたくても休めない実情があるだろう。

子育てにやさしい社会・職場づくりを支援

内閣府は、日本経済団体連合会、日本商工会議所、経済同友会の協力で、男性の育児休暇に関する企業の制度を紹介した。動画『そうなの?さんきゅうパパ』や、さんきゅうパパ広報大使(元NHK『おかあさんといっしょ』の小林よしひさ氏)任命式による大規模キャンペーンを実施している。

 

また、厚生労働省でも、育児を積極的に行う男性=「イクメン」を応援し、男性の育児休業取得を促進する「イクメンプロジェクト」の一環として、働きながら安心して子どもを産み育てることができる労働環境の整備推進を目的に、企業や個人を表彰している。

 

「イクメン企業アワード2020」では、グランプリとして株式会社技研製作所と積水ハウス株式会社、奨励賞が双日株式会社、理解促進賞は江崎グリコ株式会社、特別賞として、日本航空株式会社(コロナ対応)と株式会社プロとソリューション(地方特別)が選定された。

 

【株式会社技研製作所の育児支援】

 

・全社員を対象に「男性育休に関する知識・意識調査」を実施、調査結果をもとに男性の育休取得への取り組む。

・社内専用サイトに育休取得手続マニュアルや育休取得後の収入予測ツールを紹介、男性の育児休業取得への不安を解消させる。

・役員による男性育休取得推進宣言で、会社全体の育児休業を取得しやすい職場環境づくりを推進させる。

・取り組みの結果、男性の育児休業の平均取得日数が110.2日と高い水準(令和元年度)になった。

 

【積水ハウス株式会社の育児支援】

 

・男性従業員の出産後3年以内に1ヶ月以上の取得を目指す独自の「イクメン休業」制度を制定。経営者主導の管理職層への働きかけなど、会社で育児休業を取りやすい制度作りを行っている。

・夫婦で家事・育児について話し合う「家族ミーティングシート」や、最大4回まで育児休業を分割取得可能とするなど、家庭や仕事の都合に合わせた柔軟な育児休業取得をできるようにした。

・「イクメン白書」や、「イクメンフォーラム」などの取組を通して、男性の育児休業取得を会社をあげて行っている。

 

等の活動を行っている。

 

少子高齢化社会の解決だけでなく、男女平等の観点からも男性の育児参加はこれまで以上に求められる社会になった。育児休業給付金など、国の制度も整えられつつある。それにともなって、働きやすい職場環境づくりが求められている。

 

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