多くの家庭で、親の「老い」はいずれ直面する問題です。ファイナンシャルプランナー・安田まゆみ氏の『そろそろ親とお金の話をしてください 』(ポプラ新書)より年をとった親との付き合い方について解説していきます。

「親とお金の話」親が何歳になったら始める?

とはいえ特別なことをする必要はなく、遠く離れて暮らしているなら、週に1回くらいは親に電話をして「元気?」「変わりはない?」と様子をうかがう。比較的近くにいるなら、加えて月に1回くらいは顔を見せる、といった程度でいいのです。

 

最初のうちは、世間話でOK。離れて暮らして何年にもなるのですから、共通の話題を見つけるなんて、無理というもの。むしろ、たあいない話のほうがお互いにリラックスした時間を過ごせるような気がします。

 

理想的には、親が70歳になったぐらいのタイミングで、コミュニケーションの見直しを始めたいものです。私の実感としては、親が75歳になったら待ったなしでお金の話をしたほうがいいので、そこまでに地ならしを終えておくことをお勧めします。親が元気なうちにやっておきたいことを一覧にまとめたので[図表]、ぜひ参考にしてくださいね。

 

75歳には済ませておきたい、10項目
75歳には済ませておきたい、10項目

 

ところで、みなさんは「健康寿命」という言葉をご存じでしょうか?

 

健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間、つまり、介護を受けたり寝たきりになったりせず、自分らしく毎日を過ごせる期間のことです。

 

日本は世界トップレベルの長寿国であり、平均寿命は延び続けています。厚生労働省の「平成30年簡易生命表の概況」によると、平均寿命は男性が81.25歳、女性が87.32歳。

 

一方、健康寿命はといえば、平成28年の時点では男性が72.14歳、女性が74.79歳です。平均寿命との差は、男性が約9年、女性は約12年。つまり、男女ともおよそ10年前後は、何らかの介護を必要とする状態にある、ということです(厚生労働省「第11回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料」)。

 

繰り返しになりますが、お金の話は親の介護が始まる前にしておく必要があります。と考えると、地ならしは遅くても70歳ぐらいから始めたい。そして、男親の場合はそこから先もぐずぐずしていられません。

 

もちろん、親が70歳を迎える前でも、病気をしたり、体のあちこちが痛む、なんとなく調子が悪いなどと言い出したら、コミュニケーションを密にし始めましょう。

 

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そろそろ親とお金の話をしてください

そろそろ親とお金の話をしてください

安田 まゆみ

株式会社 ポプラ社

離れて暮らす親の老いは、子どもにとって心配の種。 そのひとつに「お金」の問題があるが、親子の間でもお金の話はなかなか聞きづらく、つい先送りにしてしまっている人が多い。 だが、もし親が認知症になってしまったら、…

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