年齢に応じて「投資の目的」を考えることが大事
ただし、誤解の無いように言っておきますが、筆者は投資が全く必要ないと考えているわけではありませんし、「投資は危険だからしない方が良い」と言うつもりもありません。
投資は資産寿命を延ばす有効な方法の一つであることはもちろんです。ただ、若い頃から始める投資と50代、60代から始める投資は、そのやり方が異なります。
大きく損をしたとしてもまた働いて稼げばいいや、と考えられる20代や30代と違って、ある程度の年齢の場合は、大きな失敗は取り返しのつかない場合もあります。したがって、そのやり方についてはよく考えてから始める必要があるのです。
具体的には、前述した3つのこと、
①何のために投資をするのか?
②投資の本質とは一体何なのか?
③投資は具体的にどうすればいいのか?
をよく考えるのが大切です。①何のために投資をするのか? と言うと、 「え? そんなこと言うまでもないでしょう。資産寿命を延ばすためなのだから」と思う人は多いことでしょう。
確かにその通りなのですが、実際に投資を始めてみると、目的を取り違えてしまって過大なリスクを取ってしまう人がたくさんいることも事実です。
そもそも投資するのは一体何のためでしょう。平たく言えば「儲けるため」なのは間違いありません。ただ、儲けを得ようと思うとリスクを避けることはできません。
この場合に言う「リスク」とは必ずしも損をするという意味ではありません。投資の世界におけるリスクというのは、どれぐらい儲かるか損するかがわからない、その「ブレ具合」のことを言います。たくさん儲けようと思ったら、当然たくさん損をする可能性もあることを覚悟しなければなりません。
したがって、積極的にリスクを取ってたくさん儲けることにチャレンジするのも投資の目的として間違いではありません。
が、投資にはもう一つの目的もあります。それは資産の価値を減らさないようにすることです。もう少し具体的に言えば、将来物価が上昇しても、自分の持っているお金の購買力が減らないようにするということです。
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