不眠に苦しむ人が増え続けています。睡眠は免疫とも深い関わりがあるため、健康維持のためにもおろそかにできません。しかし、生活習慣のほか、寝具や寝室の環境を変えることでも改善は可能です。スタンフォード大学医学部教授の西野精治氏が、専門家の見地から良質な睡眠を得る方法を解説します。※本記事は、『眠れなくなるほど面白い睡眠の話』(日本文芸社)より抜粋・再編集したものです。

「寝具の通気性」にこだわり、睡眠の質をアップ!

●眠っていても疲れがとれない

 

敷布団に最適なのは「高反発の新素材マットレス」です。

 

眠っても疲れがとれないのは、寝具が体に合っていないのかもしれません。

 

寝具で重要なのは敷布団です。就寝中の体を支え、寝床の温度や湿度を快適に保ってくれる存在です。

 

最近は、低反発や高反発のマットレスが注目されていますが、それぞれに特徴があります。

 

私が新素材の高反発マットレスについて、エアウィーヴ社に依頼されて調べたところ、通気性のよい高反発マットレスでは、入眠直後から深部体温がスムーズに下がり、その状態が4時間持続したのです。眠りはじめに深いノンレム睡眠が多く出現していることもわかりました。

 

一方、低反発のウレタンマットレスでは、深部体温の低下は1時間もつづかず、睡眠中にいったん上がっています。体とマットが密着し、熱が逃げにくいためと考えられます。

 

『スタンフォード大学教授が教える 熟睡の習慣』(PHP新書)より改変
『スタンフォード大学教授が教える 熟睡の習慣』(PHP新書)より改変

 

この結果から、体に密着しすぎず通気性のいい高反発マットレスのほうが、スムーズな熱放散により、深部体温が下がりやすいので、質のよい睡眠をもたらすと立証されました。

 

通気性の重要さは敷布団だけでなく、ほかの寝具にもあてはまります。脳の温度は深部体温と同じく睡眠中に下がるので、とくに枕は通気性を意識して選びましょう。

 

 

 

西野 精治

スタンフォード大学 医学部精神科教授・医学博士・医師

スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所(SCNL)所長

日本睡眠学会専門医、米国睡眠学会誌、「SLEEP」編集委員

日本睡眠学会誌、「Biological Rhythm and Sleep」編集委員

 

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