「人生100年時代」といわれています。22歳から65歳まで現役で働いていた時間よりも、定年後の時間のほうが長いのです。定年後の避けては通れない課題は「お金」「健康」「生きがい」。これが定年後の3大リスクです。この「3大リスク」をうまくクリアできれば、第二の人生をバラ色にすることがきます。本連載は長尾義弘・福岡武彦著『定年の教科書 お金 健康 生きがい』(河出書房新社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

定年前後は、保険の見直しで老後資金にまわす

「医療保険」はいつまで必要か

 

定年前後は、保険の見直し時期です。今後の生活に合わせてムダを削り、そのぶんを老後資金にまわしていきます。

 

死亡保険については「子どもも社会人になったし、保障を小さくできるな」と、判断しやすいでしょう。

 

ですが、年齢が上がるにつれて、さまざまな病気のリスクも上がります。となると、「う~む、医療保険はどうしたものか……」と、こちらは悩みどころですね。

 

医療保険やがん保険も見直しは大切です。医療保険は、基本的に優先度の低い商品です。ある程度の貯蓄があれば、必要ありません。

 

この年代になったら、いつまで続けるかを考えてください。とくに終身払いの医療保険は要注意。保障は一生涯続きますが、保険料も一生払うことになります。90歳、100歳まで払い続ける意味があるでしょうか。

 

これは終身払いの終身保険も同じです。終身保険ですから、必ず保険金を受け取れます。しかし、長生きすれば保険金より払い込んだ保険料のほうが上まわり、損をします。

 

では、医療保険やがん保険のやめどきはいつでしょう?

 

もともと医療保険はそう必要ないので、いつやめてもかまいません。ただ、きっかけがないと、なかなか踏んぎりがつかないかもしれませんね。

 

ひとつの目安として、70歳があげられます。70歳で高額療養費制度の限度額が変わります。一般的な所得の場合は限度額が5万7600円になり、自己負担が少なくなるからです。年金生活をしているなら収入も大きく減っているでしょうし、このタイミングで見直しを考えるのはいかがでしょうか。

 

 

長尾 義弘
ファイナンシャルプランナー
AFP
日本年金学会会員

 

福岡 武彦
1株式会社ライフエレメンツ代表取締役
税理士

 

 

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定年の教科書 お金 健康 生きがい

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長尾 義弘 福岡 武彦

河出書房新社

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