定年前後は、保険の見直しで老後資金にまわす
「医療保険」はいつまで必要か
定年前後は、保険の見直し時期です。今後の生活に合わせてムダを削り、そのぶんを老後資金にまわしていきます。
死亡保険については「子どもも社会人になったし、保障を小さくできるな」と、判断しやすいでしょう。
ですが、年齢が上がるにつれて、さまざまな病気のリスクも上がります。となると、「う~む、医療保険はどうしたものか……」と、こちらは悩みどころですね。
医療保険やがん保険も見直しは大切です。医療保険は、基本的に優先度の低い商品です。ある程度の貯蓄があれば、必要ありません。
この年代になったら、いつまで続けるかを考えてください。とくに終身払いの医療保険は要注意。保障は一生涯続きますが、保険料も一生払うことになります。90歳、100歳まで払い続ける意味があるでしょうか。
これは終身払いの終身保険も同じです。終身保険ですから、必ず保険金を受け取れます。しかし、長生きすれば保険金より払い込んだ保険料のほうが上まわり、損をします。
では、医療保険やがん保険のやめどきはいつでしょう?
もともと医療保険はそう必要ないので、いつやめてもかまいません。ただ、きっかけがないと、なかなか踏んぎりがつかないかもしれませんね。
ひとつの目安として、70歳があげられます。70歳で高額療養費制度の限度額が変わります。一般的な所得の場合は限度額が5万7600円になり、自己負担が少なくなるからです。年金生活をしているなら収入も大きく減っているでしょうし、このタイミングで見直しを考えるのはいかがでしょうか。
長尾 義弘
ファイナンシャルプランナー
AFP
日本年金学会会員
福岡 武彦
1株式会社ライフエレメンツ代表取締役
税理士
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