年収2000万円級でも「高給取りに見えない医師」の悲しい事情

「医師になってしまえば未来は安泰」は幻想です。実際、多くの医師が「こんなはずではなかった」という思いを抱いているでしょう。「激務」「理不尽すぎる上下関係」「割に合わない収入」などはまさにその典型。とりわけ「激務」は、医師が抱える様々な問題をいっそうこじらせる深刻な要素です。今回は「激務」がもたらす医師特有のトラブルについて、実際の例とともに紹介します。

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「稼いでも稼いでも貯まらない」高収入医師の結婚生活

激務に伴って私が強く感じているのが、医師の晩婚化・非婚化です。「結婚適齢期の医師」=「若手医師」のほとんどは勤務医です。勤務医は基本的に昼夜問わず働いています。休日や夜間であっても担当の患者さんの容体が急変したり、亡くなったりしたときは呼び出されるからです。それが当たり前と思っているドクターがほとんどでしょう。したがって忙し過ぎて異性との出会いがなく、「気がつけば40歳」というケースが非常に多いようです。

 

そこで婚活となるわけですが、これもなかなかうまくいかないようです。婚活をする医師、特に男性ドクターがよく利用するのが結婚サービス会社です。このような会社は、医師限定の婚活パーティーを催します。このパーティーに参加する女性は、少なからずお金持ちの女性が多いようです。自身の生活レベルに釣り合う相手として医師を希望しているからです。

 

裕福な家庭で育ち、高収入の医師との結婚を望む女性の金銭感覚は、推して知るべしです。もちろん全員がそうであるわけではありませんが、多くは値段をあまり気にせずに買い物をする傾向があると聞きます。要するに金遣いが荒いのです。

 

この傾向は特に女性医師や医療関係者ではない女性に多いように思えます。これらの女性は、医師の過酷な職場環境を頭では理解していても、実感はもてていません。そのため結婚して何年か経つと「確かに収入は多いけど、いつも家にいない」と不満が蓄積していきます。そこで、そもそもの育った家庭環境にこの不満が加わって、一般常識をはるかに超えた散財をしてしまうのです。

 

男性側も似たような家庭環境で育っていれば、誰も止められません。開業医の家に生まれたドクターには「散財タイプ」が多く、お金を貯めるという意識がほとんどありません。このケースに当てはまるドクターの家庭は、いくら稼いでもお金で苦労してしまいます。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

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30代後半、猛烈に安らぎが欲しくなり婚活スタート

一方で男性側が一般的な金銭感覚をもっている場合でも、医師ならではの苦労があり得ます。

 

私の知る事例では、このような医師がいました。彼は一般的なサラリーマン家庭で育ちました。中学校も高校も公立。大学は親がなんとかお金を工面して私立の医学部に入りましたが、下宿代までは捻出できないので片道2時間かけて通学していました。そして無事卒業して医師免許を取得。そのまま医局へ入り、大学病院に勤務することになります。

 

彼はそこからの新人時代をこのように語りました。

 

「36時間労働なんて日常茶飯事です。その間の食事は、院内食堂のソバか、時間がないときは、買い置きのカップラーメン。そのカップラーメンもいつも急いでいるので、どんな種類を食べているか覚えていません。

 

休みの日も患者さんの容体に変化があればすっ飛んで行かなきゃならないので、ぜんぜん休んだ気がしない。もちろん遠出はいまだにできません」

 

彼はこのようにがむしゃらに働いていた30代半ば、急激に結婚願望が高まりました。猛烈に安らぎが欲しくなったのです。

 

それからは寝る間も惜しんで出会いの場を求めました。結婚サービスへの登録、合コン、友人からの紹介――。あらゆる手段で結婚相手を探したのです。

 

そこで彼は気づきました、自分が相手から興味をもたれていることに。小学校低学年のときすでに「自分は人よりも勉強ができる」と感じた彼は、高学年になった頃には医師を目指すと公言していました。それからは勉強一筋。要するに30数年間、異性との接触は、ほとんどなかったのです。それが医師になって婚活を始めると、女性のほうからどんどんアプローチしてきます。出会った翌日に連絡がないことは、ほぼ100%ありませんでした。

 

「自分はモテる。結婚相手は選び放題だ」。そう感じた彼が選んだのが現在の奥さまです。彼女は中小企業経営者のお嬢さまでした。出会った頃の印象は「おとなしい美人」。おしゃれなお店もデートコースも知らない彼でしたが、彼女はいつも不満を言わずに付いてきます。しかも周りに自慢できるくらいの美人。なんの不安もなく結婚に至りました。

年収2000万円近くだが…高給取りらしからぬ節約生活

それから10年ほど経った現在、彼は順調に昇進して年収は2000万円に手が届くくらいになりました。医師のなかでも決して低所得ではありません。では、美人の奥さまと何不自由なく暮らしているかというとそうではないようです。

 

普段着ている服は、いつもユニクロ。腕時計も国産のデジタルウォッチですし、どう見ても高給取りの医師には見えません。たしかにドクターのなかには服装に無頓着な人もいますが、無頓着とお金をかけないは違います。

 

相談内容を聞くと、「妻の散財が止められない。このままでは将来の目標である開業ができなくなるので資産運用を考えている」とのこと。

 

どうやら奥さまの実家は年収3000万円以上あったようで、かなり派手な暮らしをしていました。ですからそのレベルから下げることがどうしてもできず、住まいはご主人の勤務地にかかわらず都心の高級賃貸マンション、クルマはベンツ、着る服は海外のブランド物ばかり。さらに週4回の習いごとに通い、2人の子どもは幼稚園から私立。もちろん医学部を目指しています。

 

これではお金が貯まるはずがありません。ですから、自分はいつもユニクロを着て郊外の病院まで1時間以上かけて電車通勤している、と肩を落とした様子で話してくれました。

早々に「一人で生きていく」覚悟…女性医師は更に深刻

結婚関係で苦労するのは、男性医師だけではありません。むしろ女性医師のほうが深刻です。

 

女性医師ならではの苦悩が出産時期に関してです。研修医になってからは多忙を極めるのでなかなか子育てに時間が割けません。したがって、出産に適していると考えられるのは「学生のうち」「初期研修と後期研修の間」「後期研修後」となるでしょう。しかし、これはあくまで理想論で、そのタイミングで人生の伴侶が見つかる人はかなり幸運です。

 

では、これらの時期を過ぎたらどのようなことが想定されるのでしょうか。もちろん人生それぞれで、どんなにハードな状態でもしっかり子育てできる人もいれば、子育てに集中するために時間的余裕をつくれる健康診断や人間ドックの担当医になる人もいるでしょう。ですからここではあくまでもよく聞くケースを紹介します。

 

女性医師の婚活は、一般的に男性よりも難しいようです。まず職場では、多数を占める看護師の多くが女性なので出会いの機会が男性よりも少ない。さらに各技師などの男性は、自分よりも学歴が高く収入も多い女性医師に対して気後れしてしまうことが少なくないでしょう。これは婚活パーティーや合コンなどの場でも同様です。

 

このようなことから女性医師は、男性医師よりも早い段階で「一人で生きていく」と覚悟し、資産形成を考えるケースが多いように感じています。

 

 

大山 一也

株式会社トライブ 代表取締役

 

 

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株式会社トライブホールディングス 代表取締役社長

1979年生まれ。東京の不動産投資会社にて、土地売買からアパート、マンション、ビル建設までを幅広く手掛ける。自らが考える不動産価値と収益を最大化する不動産物件を実現するため、2010年に㈱トライブを共同で設立。翌2011年、同社代表取締役就任。これからの高齢化社会では、不動産と医療は密接に連携すべきという持論の下、高収益と高付加価値を同時に実現する独自の不動産物件を多数手掛ける。自ら沖縄の医療法人にも助力し、倒産しかけた医療施設の再建に乗り出し、再生させた。また、新たな医療法人の立ち上げにも参画し、地域医療の活性化に努めている。著書に『なぜ医者は不動産投資に向いているのか?』『資産10億円を実現する 医師のための収益物件活用術』(いずれも幻冬舎)がある。

株式会社トライブホールディングス:http://trivehd.co.jp/

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著者紹介

連載研修医のための金融リテラシー講座

※本連載は、大山一也氏の著書『研修医のための金融リテラシー講座』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

知らないあなたは将来損をする! 研修医のための金融リテラシー講座

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大山 一也

幻冬舎メディアコンサルティング

「医師になったらお金の心配はいらない」なんてウソ! 「医師になれば一生安泰」。世の中のほとんどの人がそう思っているはずですが、現実はブラックな職場環境や激務などによって毎日つらい思いをし、安泰と感じている研修…

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