「季節の変わり目でなんとなく眠りにくい、イライラする。まあ命に関わるわけもないし、これで病院行くのもなあ」…その不調、放置したままでよいのでしょうか。思わぬリスクが潜んでいるかもしれません。

放置すれば寿命を縮める危険もある

イライラ、肩こり、不眠などの症状は、すぐには命に関わるわけではありません。我慢をしようと思えば、なんとか耐えられる程度の苦痛であることが多いものです。そのため悩みを抱えていても、だましだまし頑張り続けてしまう人も珍しくありません。しかし我慢を続けた結果、大きな病気につながる危険性があります。

 

たとえば、うつ病です。昔から言い伝えられているように、こころとからだは密接につながっているのです。

 

つらい不調に悩んで通院したり、検査を受けたりしても病名がわからない場合、「原因不明」という事実が患者のこころに重くのしかかり、うつなどの重篤な症状に至る可能性もゼロではありません。対症療法的な薬や、気分を落ち着かせるための薬を処方してもらい、飲み続けていたとしても、このようなケースは起こり得ます。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

しかし、突然に重度のうつ病を発症するわけではありません。多くの場合は軽いうつ病から重いうつ病へと段階的に移行していくものです。典型的なうつ病の前の段階では「軽症うつ病」の症状が現れます。

 

軽症うつ病という病名から、軽く見てしまう人がいるかもしれません。しかしながら、「軽度のうつ病だから放置してよい」ということでは決してありません。たとえ軽いうつ病であっても、治療の対象になります。早期に気づいて、進行させないように努めることが大事です。軽症うつ病の一般的な診断基準は次の通りです。

 

①うつ病の症状が、すべて出ているわけではない。

②会話や表情、態度などの外見では、憂うつ症状はあまり目立たない。

③食欲は極端に落ちてはいない、体重減少も目立たない。

④自殺念慮は少ないため、基本的に外来通院で治療が可能。

⑤身体症状(不定愁訴)や、神経症(「重い病気ではないか」という不安)の傾向が目立つ。

⑥興味や喜びなどのエネルギーは低くなっているが、趣味や人づきあいなどは無理すればできる。

⑦力や根気は落ちているが、仕事や社会生活、日常生活はなんとかできる。

 

軽症うつ病の特徴は、「少し頑張れば日常生活が送れること」です。また、外見的に「しんどそう」「つらそう」といった印象を相手に与えにくいことです。たとえば、元気そうに見えていても、実は不定愁訴(原因となる目立った病気は見つからないが、漠然とした不調があること)に苦しめられているという状態です。本人しかわからない苦痛であるため、家庭や職場などでも周囲に気づかれないことが多いのです。

 

やっかいなことに、軽症うつ病とは症状が典型的なうつ病とは異なるため、受診しても判断がつかないことがあります。そうなると適切な治療には至らなくなってしまいます。

 

軽症うつ病は、名前を聞いただけでは重篤な病気に感じにくいのですが、実は重度のうつ病以外にも過呼吸症候群や膠原病(こうげんびょう)などといった重い病気に移行するリスクがあります。その中でも膠原病は、自己免疫疾患の一種で、ひとつの病気の名前ではなく、全身に症状の出る疾患の総称です。リウマチといったおなじみの症状から、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、ベーチェット病などさまざまな症状があります。膠原病も原因が解明されていないため、根治的治療法が見つからない難病とされています。

 

膠原病の大きな特徴は、なんといっても自己免疫疾患であることです。平たくいうと「本来は自分のからだを守ってくれるはずの免疫機構が、なぜか自分のからだに対して過剰に反応してしまう」という状態です。

 

さまざまな不調を軽く見ていた場合、からだにまつわる大病を発症する恐れもゼロではありません。気をつけたいのは「高血圧」や「高血糖」など生活習慣病にまつわるリスクです。これらの病気は重症化すると、寿命を縮める恐れがあります。

 

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    本記事は、2016年2月刊行の書籍『1日3分で医者いらず こころとからだを整える「呼吸法」』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。万一、本書の記載内容により不測の事故等が生じた場合、著者、出版社はその責を負いかねますことをご了承ください。

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