恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

銀行や保険会社の中には「日本人、特に70代以降のかたは金融機関のことを疑わない」という傾向を悪用して、本人のライフプランには不要な保険や金融商品を売りつける会社もあります。なぜこのようなことが起きているのかをファイナンシャルプランナー・安田まゆみ氏の『そろそろ親とお金の話をしてください 』(ポプラ新書)より解説していきます。

知識のない高齢者がうまく運用できるはずもなく…

運用成績が良ければいいじゃないかと思うかもしれませんが、毎年2%もの「信託報酬」を払って購入した投資信託でプラスになるような投信商品を見つけるのは、そう簡単ではありません。ましてや投資経験のない高齢者にとっては、トータルでプラスにすることは非常に難しいはず。その上、もし投資信託の分が元本割れしてしまったら、目も当てられません。

 

投資ですから、気長に持ち続けていたら儲かることもあるでしょう。でも、本人は高齢者。いくら人生100年時代といっても、全員が100歳まで生きられるわけではありませんし、その途中で認知症を発症するかもしれません。そうなれば、お金を使う楽しみがなくなってしまいます。

 

繰り返しますが、はなから人を騙そうという違法な商品を、銀行で販売することはありません。ただ、こうした「定期預金+投資信託」といった商品が、はたして高齢者に「勧めてもよい商品」なのかは、はなはだ疑問です。商品自体は合法だったとしても、高齢者には、誤解を生むような複雑でリスクの見えない商品は、アンマッチではないか、というのが私の考えです。

 

(写真はイメージです/PIXTA)
(写真はイメージです/PIXTA)

 

また、ここ最近は、銀行などの金融機関が、高齢者に貯蓄性の高い生命保険を積極的に勧めているような気がします。ご相談の中でもその話はよく出ます。

 

先日、姪御さんと一緒にお見えになった90歳のシングルの女性Sさんが、5000万円を超える一時払いのドル建て生命保険に、銀行で勧められるままに入っていました。ドル建ての商品は、銀行利息よりも確実に増えるという説明があったようですが、それはあくまでドルベースでのこと。

 

円に換えると為替の状況次第では元本を割り込んでしまう可能性があります。ドルベースで増えたからといって、為替をにらんで、「このタイミングで解約すれば保険料として払い込んだ原資は増える…」というような細かなことをやれる金融リテラシーがある方ではありません。

 

Sさんはほかにも資産があり、その保険で増やさなくても、保険に払い込んだ資金を合わせれば、生涯使いきれないほどの資産の持ち主です。ですから、この加入した保険は、彼女にとって何も意味をなさないものなのです。Sさんの場合は、保険に入るのではなく、行き届いた介護を受けられる老人ホームへの入居金などに、その資金を使うべきでした。

 

そんな彼女の事情を顧みずに、銀行の保険代理店部門が販売したわけです。「手数料稼ぎ?」という言葉が頭をよぎりました。

 

こうしたカラクリをすべて承知の上で、投資信託や保険商品を購入するのならいいのです。ただ、それが高齢者にとって理解しづらいものであったり、今後の生活にとって優先順位の低いものであれば、それはアンマッチであり、大切な貯えが目減りする危険をはらんでいるということを、知っておいていただきたいと思うのです。

 

安田 まゆみ

元気が出るお金の相談所 所長

 

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マネーセラピスト
ファイナンシャルプランナー
有限会社マイプランニングオフィス代表取締役
一般社団エンディングメッセージ普及協会代表理事
元気が出るお金の相談所所長 

大学卒業後、雑誌編集者を経て、外資系損害保険代理店に勤務。アメリカのリスクマネジメントを徹底的に学び1996年に独立、保険代理店「マイプランニングオフィス」を設立する。

自身の実父、舅の死や実母、姑の介護で「相続対策、財産管理の重要性」「介護に関するお金の必要性」を強く実感したことを機に、より有益でお客様の立場に立った情報を提供することを目指して、2012年に「元気が出るお金の相談所」、2013年に「一般社団エンディングメッセージ普及協会」を設立。

「お金の貯め方」から老後のお金の問題、介護や相続問題まで、クライアントの話をじっくり聴き、心に寄り添う独自の「マネーセラピー」を行ない、"相談すると元気が出る"と多くのファンを獲得している。これまでの相談件数は7000件以上、講演回数は1000回を超える。

著書、テレビ出演、雑誌インタビュー、寄稿も多数あり、毎週配信のメールマガジンや無料オンラインサロン「安田まゆみのここだけの話」、ブログ連載などで情報を発信中。



※安田まゆみの元気が出るお金の相談所
http://www.my-fp.net/

著者紹介

連載犯罪や税金から「親のお金」を守る方法

そろそろ親とお金の話をしてください

そろそろ親とお金の話をしてください

安田 まゆみ

株式会社 ポプラ社

離れて暮らす親の老いは、子どもにとって心配の種。 そのひとつに「お金」の問題があるが、親子の間でもお金の話はなかなか聞きづらく、つい先送りにしてしまっている人が多い。 だが、もし親が認知症になってしまったら、…

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