まじめに働いてきた父が脱税!多額の負債を抱えた家族の末路…

まじめに働いてきた父が脱税!多額の負債を抱えた家族の末路…

あの手この手で税金を減らそうとする社長たち。必死に稼いだお金なので節税したいという気持ちは当然ですが、税務署から捜査の手が入り、経営が楽になるどころか危機的な状況に陥ってしまうこともあるのです。本記事では、元・国税調査官の辻正夫氏だからこそわかる「究極の節税」を紹介します。

納税資金準備のため、すべての資産を失う

脱税で有罪になったことで、後藤さんは2つの問題を抱えることになりました。

 

まずは納税資金の問題です。脱税行為により、後藤さんには1億9800万円の追加の納税と罰金が科せられたのです。本来であれば、海外での投資資金を解約すればそれほど苦労もなかったのですが、コーディネーターを介して契約した投資からの回収は困難な状況でした。

 

しかし、事情がどうであれ追加納税分の1億9800万円は支払わなくてはなりません。後藤さんは自身の預貯金を全額引き出したうえ、国内に所有していた複数の不動産をすべて売却。それでも資金が不足したことから、最終的に家族の支えである自宅まで手放すことになったのです。

 

もうひとつの問題は、社会的な信用です。刑事告発されると、その内容が新聞に掲載され、これまで積み上げてきた信用が失墜(しっつい)します。そのため、後藤さんは自身の手では事業の再建は不可能と判断し、息子に会社を譲って組織体制を一新しました。現在、会社は新体制で事業を再開し、取引先との信用をゼロから築き上げている最中です。

 

父親の会社を継いで10余年、休む間もなく必死に働き、「そろそろ後継者の息子に事業を譲って、後はゆっくり旅行でもしようか」と妻と話し合っていた矢先の出来事でした。ちょっとした気の緩みからすべての資産を失い、家族まで路頭に迷わせることになってしまったのです。

 

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税務署が咎めない 「究極の節税」

税務署が咎めない 「究極の節税」

辻 正夫

幻冬舎メディアコンサルティング

「せっかく稼いだお金を税金に持っていかれてたまるか!」 そんな思いから多くの経営者が節税に励んでいます。しかし、ひとたび節税の方法を間違えると税務署から捜査の手が入り、経営が楽になるどころか危機的な状況に陥り、…

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