アメリカ不動産の情報を調べたり、記事を読んだりしていると、なじみのない用語を目にすることがよくあります。検索してみても、いまいち要領を得ない際は、アメリカの文化や現地事情への理解を深める必要があるのです。今回はアメリカ不動産における頻出用語「Cash on Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュ・リターン)」。日本語では「自己資本配当率」と訳され、「CCR」という略称で呼ばれることが多いワードについて解説します。

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アメリカ不動産投資の頻出用語「CCR」とは?

「Cash on Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュ・リターン)」は不動産投資における投資効率を評価する指標の1つ。投じた自己資金に対する利益の割合を示しており、CCRの数字が高いほど投資効率が高いと言えます。

 

計算方法としては、「ある物件から得られる年間利益」を「その物件を取得するために支払った自己資金」で割ることで算出されます。

 

たとえば4,000万円の賃貸運用物件を、頭金1,000万円とローン3,000万円で購入。毎月20万円で他人に貸し出し、ローン返済額は毎月10万円と仮定した場合、CCRは以下のような計算になります。

 

・物件から得られる年間利益:10万円(1ヶ月の家賃収入20万円−1ヶ月のローン返済額10万円)×12ヶ月=120万円

・物件取得のために支払った自己資金:頭金1,000万円+1年間のローン返済額120万円=1,120万円


CCR:120万円÷1,120万円=約10.7%

 

年間のCCRは約10.7%ということで、これは約10年で自己資金を回収できることを意味します。

 

また売却益を含めてCCRを計算することも可能です。先程の物件を1年後に購入金額と同額の4,000万円で売却できると想定。その時点でローン元本のうち50万円を返済済みと仮定した場合、CCRは以下のような計算になります。

 

・物件から得る年間利益:10万円(1ヶ月の家賃収入20万円−1ヶ月のローン返済額10万円)×12ヶ月+50万円(売却額4,000万円-ローン残額3,950万円)=170万円

・物件取得のために支払った自己資金:頭金1,000万円+ローン返済金120万円=1,120万円


CCR:170万円÷1,120万円=約15.2%

 

こうした計算によって算出されるCCRは、いわば自己資金に対するリターンの大きさを計る、投資効率の参考値になります。物件の購入を検討する際に、CCRを見ておくと物件選びの参考になるはずです。

 

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本記事は、富裕層のためのウェブマガジン「賢者の投資術」(Powerd by OPEN HOUSE)にて公開されたコラムを、GGO編集部にて再編集したものです。

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