日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは「職業別の年収」。厚生労働省の調査から、129の職業の平均年収を見ていきます。

「平均年収1694万6100円」…夢の高給取りは?

今回、同調査で「きまって支給する現金給与額*1」×12+「年間賞与その他特別給与額*2」で平均年収*3を算出しました。

 

*1 労働契約、労働協約あるいは事業所の就業規則などによってあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって6月分として支給された現金給与額をいう。手取り額でなく、所得税、社会保険料などを控除する前の額である。現金給与額には、基本給、職務手当、精皆勤手当、通勤手当、家族手当などが含まれるほか、超過労働給与額も含まれる。

 

*2 調査実施年の前年1年間(原則として1月から12月までの1年間)における賞与、期末手当等特別給与額(いわゆるボーナス)をいう。賞与、期末手当等特別給与額には、一時的又は突発的理由に基づいて、あらかじめ定められた労働契約や就業規則等によらないで支払われた給与又は労働協約あるいは就業規則によりあらかじめ支給条件、算定方法が定められていても、算定期間が3か月を超えて支払われる給与の額および支給事由の発生が不確定なもの、新しい協約によって過去にさかのぼって算定された給与の追給額も含まれる。

 

*3 企業規模計10人以上、男女計

 

それによると、高給取りの代名詞である「医師」は、平均年収1169万2300万円(平均月給91万円、平均賞与77万2300円、年齢40.7歳、勤続年数5.2年)。全129職で第2位で、トップではありませんでした。

 

医師よりも高給取りの職業……それは「航空機操縦士」、いわゆるパイロットです。平均年収は1694万6100円(平均月給122万4300円、平均賞与225万4500円、年齢39.4歳、勤続年数10.3年)。

 

パイロットの年収が高いのは、高度の技術を要する専門職だからです。また近年、世界各国で格安航空会社が誕生し、パイロット争奪戦が激しさを増しています。日本国内では1980年代後半までに採用したパイロットが2030年頃に大量に定年退職し人材が不足する「2030年問題」も。このような背景から、高額の年棒を提示する航空会社も現れています。

 

また体力的にもハードですし、海外路線ともなると時差もあるため体調管理も大変……このような労働条件も高給の理由のようです。

 

今回、調査方法が異なるので、一概に言うことはできませんが、平均給与は436万円を超える職種は56種。夢の1000万円超えは、「航空操縦士」「医師」のほか「大学教授」(平均月給66万9500円、平均賞与297万2200円、年齢57.7歳、勤続年数16.3年)のみでした(図表1)

 

出所:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」より作成
[図表1]職種別「平均年収」上位10 出所:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」より作成

 

コロナ禍で航空需要は世界的に大きくダウン。世界には破綻に至る航空会社も。今後もパイロットが年収を保てるかどうか、不透明なところはありますが、憧れの高給を手にするには、相当な高度な技術を手にしないと不可能と言えそうです。

 

 

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