目まぐるしく変化する現代社会において、ビジネスで成果を上げるには「チームワーク」が不可欠です。では、一体どのようにして「成果を上げられるチーム」を作ればいいのでしょうか? テレワークが日常化する中、チーム全体で最高のパフォーマンスを出す方法を解説します。※本記事は、越川慎司氏の著書『巻込力』(経済法令研究会)から一部抜粋・再編集したものです。

会議の参加者を能動的にする「招集メール」の秘訣

時間は限られています。その限りある時間をムダにしないように、周囲の人を巻き込む必要があります。

 

会議について筆者の会社が221社を調査したところ、75%の企業が「うちの会議は上手くいっていない」と回答しました。

 

今日は何のための会議か、どうすれば成功なのか。こうした開催意義や目的、目指すべきゴールが事前に決まっていなければ、会議を開催しても意味がありません。アジェンダが事前に決まっているのは当たり前のこと。アジェンダが決まっていない、もしくはアジェンダが事前に共有されていない会議では、時間内に参加者からの効果的なアウトプットは望めません。目的地が決まっていない船旅は目的地に到着しません。

 

意味のある会議か否かが決まるは、会議の招集時です。9割を超える企業は、会議の招集はメールで行っており、参加者はその招集メールを基に会議に臨みます。いわば会議の地図というべき招集メールですが、メールをただ事務的に送るだけでは、成果が出る会議を開催することはできません。

 

参加者は会議でアウトプットを出すための重要なパートナーです。会議に参加することが目的となっている参加者や、受け身姿勢で何となく参加する人がいては会議を成功に導くことはできません。

 

そこで、会議前に、参加者にとって会議を「自分事」化させましょう。

 

会議前にアジェンダを腹落ちさせて、自分の「役割」を意識させるのです。目的のために、自分は何をしたらよいかを意識させてから会議に参加してもらいます。

 

この自分事化させるために最も重要なのが、招集メールのタイトル。招集メールで一番初めに目にして、最も記憶に残るのがタイトルです。ここで一気に動機づけできれば、効率的に参加者を一緒に成果を出すパートナーとして巻き込むことができます。

 

 

では、どのようなタイトルで招集メールを送ればいいでしょうか。

 

筆者の会社の調査結果から、参加者が自分事化して能動的に会議に参加し、企画どおりのアウトプットが出た会議を抽出しました。その中から、実際に使用された招集メールのタイトルに次の3つの共有した法則が見つかりました。

 

1.会議目的が記載されている

2.参加者が主体となっている

3.文字数は14文字以上、24文字以下

 

会議目的は「共有」「決定」「アイデア出し」の大きく3種類です。この会議目的をタイトルに明示します。

 

「共有」と「決定」が混在している会議であっても、目的が記載されていれば参加者は事前に気持ちの準備ができます。特に「決定」目的の会議では「決定」目的だと明示することで、意思決定者が参加するようになることがわかりました。

 

私が米国のIT企業に勤めていた際に営業チームがタイトルの冒頭1文字に会議の目的を入れていました。情報共有の会議の場合、招集メールのタイトルに共有の「共」もしくはInformationの「I」を入れています。意志決定であれば、Decisionの「D」、をタイトルの冒頭に入れていました。

 

アイデア出し(ブレスト)の場合は、ブレインストーミングの「B」を入れていました。このルールを基に効果的に会議を運営していました。このルールをクライアント企業各社に適用させたところ、12社で会議時間が減り、80%以上の社員が「会議の質が高まった」と答えています。

 

こういったルールを決めて事前に参加者へ伝えておけば、「今日はアイデア出しだ」「ディスカッションだ」「今日は共有だ」と自分事化して参加しますので、能動的に意見が出てきて、時間内に効果的なアウトプットが望めます。

 

 

 

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越川 慎司
株式会社クロスリバー
代表取締役社長 CEO/アグリゲーター

 

 

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越川 慎司

経済法令研究会

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