本連載では、25年前から幼児教育に取り組んでいる株式会社コペル・代表取締役の大坪信之氏が、発達障害の子どもの苦手分野を克服する方法について解説します。

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嫌がることには「遊び」の要素を取り入れる

発達障害の子どもは、すばらしい才能を持っている一方で、できないことも多くあります。子どもがやりたくないと感じていることを強要する必要はありません。

 

とはいえ、社会で暮らしていくうえで、どうしてもできるようになる必要があるならば、「楽しい」「やりたい」と思える工夫をすることが大切です。子どもは遊びの要素を取り入れることで、やりたくないことでも目を輝かせて取り組めるようになります。

 

たとえば、「あ」という文字について学ぶとします。ノートに「あ」という字を書きながら「これが『あ』という字だよ。さあ、書いてごらん」と鉛筆を渡して教え込もうとすると、子どもは文字を覚えることに苦痛を感じます。

 

逆に、「好きだ、学びたい」と判断すれば、子どもは強制しなくても自分からやろうとします。理屈ではなく、好きか嫌いかです。

 

つまり、子どもに面白くないと思われる教え方をしてしまうと、そのこと自体を嫌いにしてしまい、より習得が難しくなってしまうのです。一方、子どもがもっと学びたいと思えるようなアプローチができれば、いつのまにかスムーズに習得できてしまいます。

 

面白くないこと=苦痛になってしまう(画像はイメージです/PIXTA)
面白くないこと=苦痛になってしまう(画像はイメージです/PIXTA)

子どものやる気を引き出すポイントは?

子どものやる気を引き出すポイントは、さまざまな遊びの要素を取り入れてみることです。すると遊んでいるうちに、自然と身についていきます。

 

ひらがなを使って魚釣りゲームのような遊びをしてみると、子どもたちは身を乗り出してこの「ひらがな釣り」という遊びに夢中になります。その最中に、「あ」が釣れたら大人が「『あ』が釣れたね。これは『あ』だね」というように「あ」という音をたくさん聞かせるようにします。すると「あ」という文字の形と、「あ」という音声が結びついて、これは「あ」という音を表す文字なのだ、ということをいつの間にか学んでいくのです。

 

子どもたちは同じ遊びばかりではすぐに飽きてしまいます。魚釣りの次はパズルというように、手を替え品を替え、ひらがなに触れさせます。ひらがなの書かれたパズルを使って遊ぶときにも、同じです。パズルに書かれたひらがなを見ながら、なるべくその文字の音を聞かせるように話しかけます。

 

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※当記事は、2018年12月4日刊行の書籍『「発達障害」という個性 AI時代に輝く――突出した才能をもつ子どもたち』から抜粋したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「発達障害」という個性 AI時代に輝く──突出した才能をもつ子どもたち

「発達障害」という個性 AI時代に輝く──突出した才能をもつ子どもたち

大坪 信之

幻冬舎メディアコンサルティング

近年増加している「発達障害」の子どもたち。 2007年から2017年の10年の間に、7.87倍にまで増加しています。 メディアによって身近な言葉になりつつも、まだ深く理解を得られたとは言い難く、彼らを取り巻く環境も改善した…

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