灘高2年、下から50番目で東大医学部に現役合格できる理由

灘高→東大理Ⅲ→東大医学部卒。それは、日本の偏差値トップの子どもだけが許された、誰もがうらやむ超・エリートコースである。しかし、東大医学部卒の医師が、名医や素晴らしい研究者となり、成功した人生を歩むとは限らないのも事実。自らが灘高、東大医学部卒業した精神科医の和田秀樹氏と、医療問題を抉り続ける気鋭の医療ジャーナリストの鳥集徹氏が「東大医学部」について語る。本連載は和田秀樹・鳥集徹著『東大医学部』(ブックマン社)から一部を抜粋し、再編集したものです。

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なぜ「暗記数学」という戦術は批判されたのか

賛否両論⁉暗記数学という戦術

 

鳥集 『数学は暗記だ!』を出版された当初は、多くの批判の声があったと聞いています。それほど画期的な勉強法だったということでしょうか。

 

和田 暗記数学と言うと、参考書の模範解答を数値も含めて丸暗記することだと勘違いしている人もいるのですが、そんなことを私は教えていません。要は、勉強の「やり方」です。オーソドックスで良質な解法を、例題を解きながら網羅的に身につけるというものです。ただし、そのときに自力で問題を解いて身につけるのではなく、解法を理解しながら暗記していくというやり方でいいと主張したわけです。

 

『数学は暗記だ!』が売れ出してから、学生からは、「この本のおかげであきらめかけていた数学の成績が伸びた」「志望校に合格できた」という感謝の手紙が私のもとに殺到したのですが、教育者からは批判されました。

 

鳥集 なぜ批判されたのですか。

 

和田 数学とは一般的に、「人間の思考力・論理力を養う教科」だと思われています。私もこの考え方を否定するつもりはありません。しかし、私の提唱する暗記数学が思考力・論理力を奪う勉強法とも思っていません。解法をある程度の数覚えたら、入試問題を自力で解くチャレンジをしようと言っているので。解法も覚えないで入試問題を解こうとするのは、将棋で定跡を覚えないで有段者にチャレンジするのと同じくらい無謀なことです。それなのに、なかにはよく調べもしないで、和田は丸暗記を推奨していると勘違いしたまま批判してきた人もいます。あとは、子どもたちの発想力を潰してしまうなどと言う人もいましたね。

 

1991年の『週刊朝日』では、〈受験界で大論争!「数学は暗記か、発想か」〉という特集が組まれたほどなのです。その誌面において、数学者のピーター・フランクル*氏や東大数学科教授の大島利雄*氏、元京大教授の森毅*氏など、名だたる数学者たちが、この本に対して批判的なコメントを寄せたのです。しかし、この本の読者であった、京大理学部を卒業した方が、

 

「パターンを暗記しなければ東大、京大で合格ラインに達するのが難しいことは、受験当時から気づいていた」

 

このような反論を寄せくれたのは嬉しかった。

 

この読者のコメントを、数学者たち、特に東大数学科の教授らは重く受け止めてほしいですね。パターンを暗記しなければまず解けない入試問題を作っているくせに、現実を見ないで「数学は発想だ」と言っていること自体が矛盾しています。だから私は、暗記数学を邪道だとは、これっぽっちも思っていません。

 

ピーター・フランクル
ハンガリー出身の数学者にして大道芸人。1971年国際数学オリンピックで金メダルを受賞。79年にフランスに亡命、87年にフランス国籍を取得するも、88年から日本在住。

大島利雄
おおしま としお。1973年東京大学理学系研究科修士課程修了。理学部助手、教養学部助教授、理学部助教授、理学部教授を経て、2013年まで大学院数理科学研究科教授。その後、城西大学理学部に移る。

森毅
もり つよし。1950年東京大学理学部卒。北海道大学理学部助手を経て、71年から京都大学教授。専門の数学だけでなく、関西弁で社会文化評論を打ち、「一刀斎(いっとうさい)」のニックネームで親しまれた。91年に退官、京都大学名誉教授。2010 年、前年の過失による火傷が原因の敗血症で没。

 

 

和田秀樹
和田秀樹こころと体のクリニック院長 精神科医

 

鳥集徹著
ジャーナリスト

 

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和田秀樹こころと体のクリニック院長
精神科医

1960 年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、国際医療福祉大学心理学科教授。川崎幸病院精神科顧問。和田秀樹こころと体のクリニック院長。「I&C キッズスクール」理事長。一橋大学経済学部非常勤講師。27 歳のときに執筆した『受験は要領』がベストセラーになり、緑鐵受験指導ゼミナール創業。製作・監督した『受験のシンデレラ』はモナコ国際映画祭で最優秀作品賞( グランプリ) を受賞し、『「わたし」の人生 我が命のタンゴ』もモナコで4部門受賞、『私は絶対許さない』でインドとニースの映画祭で受賞するなど、映画監督としても活躍している。

著者紹介

ジャーナリスト

1966年兵庫県生まれ。同志社大学大学院修士課程修了(新聞学)。会社員、出版社勤務等を経て、2004年から医療問題を中心にジャーナリストとして活動。タミフル寄附金問題やインプラント使い回し疑惑等でスクープを発表してきた。2015年に著書『新薬の罠子宮頸がん、認知症…10兆円の闇』(文藝春秋)で、第4回日本医学ジャーナリスト協会賞大賞を受賞。他の著書に『がん検診を信じるな~「早期発見・早期治療」のウソ』(宝島社新書)、『医学部』(文春新書)など。

著者紹介

連載「東京大学医学部」偏差値トップの超エリートコースはいま

東大医学部

東大医学部

和田 秀樹 鳥集 徹

ブックマン社

灘高→東大理Ⅲ→東大医学部卒。それは、日本の偏差値トップの子どもだけが許された、誰もがうらやむ超・エリートコースである。しかし、東大医学部卒の医師が、名医や素晴らしい研究者となり、成功した人生を歩むとは限らない…

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