日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは「学習塾費用」。厳しい受験戦争を勝ち抜くためには絶対不可欠な存在。どれくらい費用をかけているものなのでしょうか。

中学受験、高校受験、大学受験…塾代はいくら?

学習塾費用を、小学生、中学生、高校生と分けてみていきましょう。

 

まず小学生。進学塾の場合、中学受験を目標とした通塾になるでしょう。全国にある小学生向けの集団塾は2万9565あり、120万1809人の小学生が通っています。子供一人当たりの費用は22万4675円で、1ヵ月当たり1万8000円強の費用をかけている計算です。一方個別指導塾は全国に1万4531あり、16万6031人の小学生が通っています。子供一人当たりの費用は28万8374円。1ヵ月あたり2万4000円強の費用をかけている計算です(図表2、3)

 

出所:経済産業省「平成30年特定サービス産業実態調査」より作成
[図表2]都道府県別「学習塾費用(小学生/集団)」上位10 出所:経済産業省「平成30年特定サービス産業実態調査」より作成
出所:経済産業省「平成30年特定サービス産業実態調査」より作成
[図表3]都道府県別「学習塾費用(小学生/個別)」上位10 出所:経済産業省「平成30年特定サービス産業実態調査」より作成

 

都道府県別にみていきます。最も小学生一人あたりの学習塾費(集団塾)が高いのが「東京都」で34万5404円。「兵庫県」「神奈川県」「大阪府」「福岡県」と続きます。続いて個別指導塾をみていくと、最もお金をかけているのが「東京都」で47万7005円。「神奈川県」「埼玉県」「滋賀県」「千葉県」と続きます。

 

首都圏では中学受験競争が過熱し、集団塾と個別指導塾のダブルスクールも珍しくありません。その分、家計の負担も増大しているとみられます。

 

続いて中学生。集団塾は全国に3万829、個別指導塾は1万6778あります。一人当たりの金額は集団塾で32万5028円、個別指導塾で35万6228円です(図表4、5)

 

出所:経済産業省「平成30年特定サービス産業実態調査」より作成
[図表4]都道府県別「学習塾費用(中学生/集団)」上位10 出所:経済産業省「平成30年特定サービス産業実態調査」より作成
出所:経済産業省「平成30年特定サービス産業実態調査」より作成
[図表5]都道府県別「学習塾費用(中学生/個別)」上位10 出所:経済産業省「平成30年特定サービス産業実態調査」より作成

 

都道府県別に上位5を見ていくと、集団塾では「神奈川県」の58万26円を筆頭に、「東京都」「奈良県」「島根県」「埼玉県」と続きます。一方、個別指導塾では「東京都」の45万8768円を筆頭に「石川県」「京都府」「神奈川県」「埼玉県」と続きます。

 

中学生向けの学習塾の場合、高校進学を見据えた通塾がメインとなりますが、中高一貫校が多い都市圏では、中学生のうちは通塾しないケースも多くみられます。一方、地方では中学受験をせずに高校受験が子供にとって初めての受験となるケースが多く、「島根県」や「石川県」などのように、小学生向け学習塾のランキングとは異なる顔ぶれがみられます。

 

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