近年、「副作用」などを理由に、自己判断で処方薬の服用を中断してしまう人が増えています。本連載は、国民健康保険坂下病院名誉院長の髙山哲夫氏の著書『新・健康夜咄』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、「現役医師」の声をお届けします。

自己判断で「処方薬」服用を中止する患者が少なくない

例に挙げた患者に限らず、少し飲んだら調子が悪くなったと服薬をやめてしまう方は随分多いようです。

 

慢性疾患の多い今日、少しくらい内服をやめても自覚症状はあまりありません。診察の時にも黙っていればわからないだろうと思われるようです。

 

そんなことはわからない医療側は「何故改善しないのだろう」とまた新たな薬を追加するかも知れません。医療費の面でも無駄遣いです。そのためにもきちんと服薬して頂けるような服薬指導が望まれます。

 

「こうした副作用がありますがこんな優れた作用があります。そのためこの病気の治療のために使われました」という説明と「この病気の治療のために処方されましたが、これとこれとこんな副作用があります。気を付けて下さい」との説明では前者の方が素直に服薬しやすいと思うのは私だけでしょうか。

 

一片のメモ用紙を持参されたNさん。メモにはどの薬がどのくらい残っているか記載してあります。それに合わせて次の処方の数を調整して欲しいと言われるのです。

 

数種類ある薬の残量は全てバラバラです。次回の診察日に合わせ薬の量を暗算で調節するのは大変です。でも無駄な処方をしないこと、自分の認知症予防のためにはいいかと思います。

 

※本記事は連載『新・健康夜咄』を再構成したものです。

 

 

 

髙山 哲夫

国民健康保険坂下病院名誉院長

 

 

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新・健康夜咄

新・健康夜咄

髙山 哲夫

幻冬舎メディアコンサルティング

最新医療機器より大切なものは、患者さんを想う心――。著者のところには、がん、糖尿病、嚥下困難、胃ろう、認知症、独居うつ、褥瘡など、様々な病気をもつ高齢の患者さんがやってくる。地域の高齢な患者さんの声に真摯に耳を…

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