この記事は、音田正光著『薄毛革命「自毛主義」のすすめ』より一部を抜粋・再編集したものです。

365日24時間、薄毛のことを考えてしまう

そうなると、もう何をする気も起きません。おしゃれをするどころか、何を着ようかなどと考えることもできません。なぜなら、髪のない人間にとって、髪が抜けることは鼻や耳が落ちることと同じなのです。本来あるはずのもの、自分にも以前はあったもの、ほかの人は当たり前に持っているものが、自分だけは日に日になくなる、その恐怖。その中で薄毛の人間は生きているのです。髪が薄くなってきたら思いきって坊主頭にする人もいます。それは潔く見えますが、実は薄毛を気にしているからこそ、することなのです。誰だって髪がないよりも、あったほうがいいに決まっています。

 

頭頂部まで薄くなってから、私は“背後”を極端に恐れるようになりました。バスに乗っても、一番前に立ったり、座ったりできません。エレベーターに乗ったときも、ボタンパネルのところなどは絶対に避け、壁際にへばりつくようにして立ちます。全て、人に背後から頭頂部を見られたくないからです。

 

 

それに日常生活でも、いつでも薄毛を気にしなければなりません。走ることもしたくないし、自転車にも絶対乗りたくありません。風に吹かれると、かろうじて額を隠しているつもりの毛が舞い上がり、額があらわになってしまうからです。だから、ちょっとした買い物も、必ず徒歩で行きます。もちろん突風なんて恐怖そのもの! だから風の日は外へ出たくないし、小雨だっていやです。すると当然、家に引きこもりがちになってしまいます。そんなふうに、1年365日、そして1日24時間、薄毛の悩みが頭のどこかに絶対的にあるのです。これは本当にたまらなく苦しいストレスでした。

 

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