「新築×都心」は過去話…withコロナ時代、不動産投資の新常識

安定的な収益が得られ資産圧縮効果も高いと、富裕層の税金対策として人気を集めている都心の新築不動産への投資。しかし都心の中古一棟不動産を主力とする、アイ・インターナショナル株式会社管理部の矢吹靖浩部長は「投資でありながら“殖やす”という視点が抜け落ちている」と指摘します。そこで税金対策だけでなく資産形成も両立する「富裕層のための新しい不動産投資のカタチ」について考えていきます。第2回目のテーマは「コロナ禍で変化する都心不動産投資」。

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コロナ禍で、都心における賃貸需要に大きな変化

すでに日本において少子高齢化が進んでいることは、今さら口にするまでもないことだろう。内閣府から2019年6月に発表した「高齢社会白書」最新版によれば、2055年には総人口が1億人を割り込む公算である。

 

ただし、地域によってその進行には大きな違いが出てくる模様だ。2015年の国勢調査をベースとした推計では、今後もしばらく東京都の人口は増加し続けることが見込まれている。

 

人口が縮小すれば賃貸需要もそれに比例して減退していくと考えるのが自然だが、特に東京の都心は今後も堅調に推移する可能性が高いのだ。不動産投資のターゲットとして都心の新築一棟ものマンションが人気化したのも、そういった背景についてアピールするセールストークが展開されたことが一因だろう。

 

ところが、実は足元でそういった見通しに少なからず変化が生じる兆候が見られる。新型コロナウイルスの世界的なパンディミックに伴い、多くの職場が否応なくリモートワーク(在宅勤務)導入せざるをえなくなったが、こうした働き方の変化が賃貸需要にも影響を及ぼしている。

 

それまでは間取りに特に不満を抱いていなくても、在宅勤務をこなすための場所を確保すると急に手狭に感じるようになったり、もっと静閑な環境を求めるようになったりする人が増えてきたのだ。同時に「職場への通いやすさ(通勤時間や最寄り駅からの距離)」という条件も重要ではなくなったので、大都市圏の郊外へと移り住む動きが表面化している。

 

アイ・インターナショナル株式会社管理部の矢吹靖浩部長は次のように指摘する。

 

「実は、郊外に移住していく人たちこそ、これまで都心の新築一棟マンションがターゲットに位置づけてきた層なのです。新型コロナの感染拡大でリモートワークへのシフトが進んだことで、新築一棟マンションに対する需要は弱含み始めていると言えるでしょう」

 

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新築マンションの人気に陰りも、都心の賃貸需要は堅調

当連載の第1回でも触れたように、そもそも新築一棟マンションは巨額の投資資金が必要となるうえ、不動産価格の上昇に伴ってその利回りは低下の一途を辿ってきた。収益性が乏しくなってきているうえ、需要の動向にも陰りがうかがえるようになったのだ。

 

残念ながら、感染拡大が収束する兆候はまったく見られず、今後も人類は新型コロナウイルスとの共存を強いられる可能性が極めて高い。ウィズコロナがニューノーマル(新たな常識)となる中では、もはや「新築×都心」が不動産投資における「成功の方程式」ではなくなっているようだ。

 

アイ・インターナショナル株式会社管理部 矢吹靖浩部長
アイ・インターナショナル株式会社管理部 矢吹靖浩部長

これまで都内の新築マンションを選んできた層が郊外へと流出していく一方で、コロナ禍で経済活動に成約が生じていることから、概して多くの人々が収入の減少に見舞われている。経済的にも、新築マンションの高い家賃を負担できる人が限られてきたと言えよう。

 

「もっと安い家賃の物件を求めれば、おのずと中古マンションが選択肢となってきます。しかも、高級感のある新築マンションの稼働率(入居率)は7割程度まで下がっていますが、都心における賃貸需要自体は堅調に推移しています。当社が取り扱っている高利回りの中古マンションは、もともと80%程度の入居率でも十分に収益が得られるのですが、お陰様でほぼフル稼働の状態がずっと続いています」(矢吹氏)

 

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立地を重視し、収益を得られる物件を選りすぐる

世の中のニーズは絶えず移りゆくうえ、コロナ禍という未曾有の状況下では急激な変化が生じても不思議はない。少なくとも不動産投資においては、家賃相場的にも中古マンションを求める層をターゲットの中心に据えるのがニューノーマル時代の潮流だと言えよう。

 

とはいえ、アイ・インターナショナル株式会社が取り扱っている物件はどうしてそれほどまでに高い稼働率を誇っているのか?

 

「いち早く有力な情報を察知し、好条件の物件をできるだけ安く仕入れているからです。都心の物件なら何でも有望であるという話ではなく、エリアや立地も大事。それらが好条件でありながら何らかの事情で割安な価格になっているものを精査し、しっかりと収益が得られる物件だけを仕入れるように心掛けています」(矢吹氏)

 

一例を挙げれば、同社が2021年1月に取り扱っていた世田谷の中古S造一棟マンション(世田谷線沿線で最寄り駅から徒歩2分)は総戸数40戸で売却価格が5億円で、満室状態なら年間3400万円超の家賃収入が見込まれた。利回りに換算すると7%近くに達する。

 

もちろん、個々の物件によって条件は異なり、折々で取り扱っているラインナップにも違いが生じる。傾向的には、利回りにして6〜8%台の物件が中心となってくるようだ。

 

節税目的で人気を集めている都心不動産は、利回りは二の次にされがちだ。しかし投資である以上、目的が何であれ、第一に考えるべきは収益性である。いま一度、何のために不動産投資をするのか、考えてみてはどうだろう。

 

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アイ・インターナショナル株式会社 管理部 部長

約20年ほどコモディティ・為替・株式と常に金融相場の最前線で過ごし、日本経済新聞やBloomberg等へ、市況予想やコメントも提供。その後、大きく変わりゆく国内・世界情勢を踏まえ、海外への資産移動の必要性を強く感じ、実物資産でもある海外不動産へ進出。シンガポール・フィリピン・マレーシア・タイ・ハワイをメインエリアに、海外不動産に限らず、国内にはない魅力ある投資などのコンサルティングを手掛ける。そのネットワークや経験を生かし、インバウンド・アウトバウンド双方の不動産ビジネスを通じ、世界からも注目されている日本の不動産を含めた、ビジネススキームを展開しています。
金融マーケットから見た、『一味違う観点からの海外投資の魅力』や『投資先としての日本不動産の魅力』をお伝えすることに全力を注いでいます。

著者紹介

連載常識が変わる!ニューノーマル時代「勝てる不動産投資」の極意