気付いたときには手遅れ…「生涯現役」を謳う高齢社長の末路

後継者がいない、将来、事業を維持できるか不安…。このような悩みを抱えている経営者が増えています。大切に育ててきた会社を承継する人が身内や社内にいない場合、選択肢として考えられるのがM&Aです。しかし、日本ではM&Aについてマイナスイメージをもつ人が多く、M&Aの本来の意義や内容が十分に浸透しているとはいえません。今回は、篠田康人氏の著書『まんがでわかる 実録!中小企業のM&A』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、M&A成功の秘訣を解説します。

M&Aの進行プロセス③:候補先企業の探索

M&Aのプロセスでは、情報秘匿が非常に重要です。「あの会社は売りに出しているらしい」などという噂が広まると、従業員や取引先にも動揺が生じるなど悪い影響が出ることがあります。従業員や取引先に公表するのは、しかるべき適切なタイミングで行うべきであり、それまではM&Aが進行していることを悟られないようにしなければなりません。

 

そこで、買い手候補を探すときにも、最初は企業名の入っていない「ノンネーム」で「こんな概要の企業がありますが、興味ありませんか」というふうに広く買い手候補に打診します。その段階で興味を示した候補のリストをまず売り手に提示して、そこから絞り込んでいきます。そして売り手がその候補を絞り込み、情報を開示していいとなった段階で、買い手候補と秘密保持契約を結んだうえで、概略資料を提示するというプロセスを踏みます。

M&Aの進行プロセス④:交渉開始

概略資料により買い手も前向きに検討する場合は、トップ面談や買い手による売り手の工場、会社の見学、さらに詳細な資料の提示などに進みます。買い手候補に買収意向がある場合、どうしてその会社を買いたいのか、M&A後にはどんなふうに事業を進めるのかといった内容を記した「意向表明書」を売り手に提示します。

 

そして、両者ともに、相手に対して納得ができるのであれば、いよいよ条件交渉です。M&Aの方式や、譲渡価格、従業員の処遇など、その段階で分かる情報を基に、細かい部分まで条件を詰めていきます。

 

ここで、売り手企業の注意点は、どこまで情報を出すべきか、という点です。買い手候補は何億円もの買い物をするわけですから、なるべく詳細な情報がほしいと思います。詳細な情報を出せば出すほど、M&Aは成約しやすくなるでしょう。その一方、買い手候補が同業他社である場合などは、売り手企業の企業秘密にあたる重要な情報を知らせてしまうと、もしそのM&Aが破談になったときに、売り手にとって不利な状態が生じる可能性もあります。

 

もちろんウソを伝えることは、絶対にNGですが、正しい情報であっても、いつ、どこまで伝えるのかは、非常にセンシティブな問題であり、経験豊富なM&Aアドバイザーのサポートを受けながら判断したいところです。

 

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名南M&A株式会社 代表取締役

1973年生まれ。中小企業診断士/宅地建物取引士。

中小企業向けコンサルティングの経験を活かし、2001年から中小企業M&Aを支援する東海地区最古参M&Aプレイヤー。これまでのM&A支援実績は100件以上。経験に裏付けられたコンサルティングと持ち前の情熱で、中小企業経営者のM&Aを力強く支援する。座右の銘は「人間一生勉強」。

著者紹介

連載事例で学ぶ!「中小企業のM&A」成功の秘訣

まんがでわかる 実録!中小企業のM&A

まんがでわかる 実録!中小企業のM&A

篠田 康人

幻冬舎メディアコンサルティング

「後継者がいない」 「事業再生しないと生き残っていけない」 「将来、事業を維持できるか不安」 このような悩みを抱えている経営者が増えています。 大切に育ててきた会社を承継する人が身内や社内にいない場合、選択…

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