ウェブマーケティング業界は楽して儲けようという人が多いと指摘するのは後藤ブランド社長の後藤晴伸氏だ。「高い費用をかけても売り上げは伸びなかった」「報告書を読んでも、担当者に聞いても何をしているのかわからない」「契約したとたん対応が悪くなった」……。同業者にとって耳の痛いウェブマーケティングの実態を暴き、本当の魅力を伝える。本連載は後藤晴伸著『増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番』(幻冬舎MC)の抜粋原稿です。

「契約する前に、実際の担当者を連れてきて」

まずは3つの基本チェックで試してみる

 

ウェブマーケティング会社の営業担当が来たときに、チェックしておきたいポイントはいくつもあります。頼りないところだと、次の3つを聞いてみただけでまごまごし始めます。これがクリアできないようなら、すぐにお引き取り願うことです。

 

(1) ウェブマーケティング全般の知識・経験があるか(広告・SEO・制作・解析など)
(2) 自分の会社を担当する人の業界歴は何年ぐらいか(担当者のキャリアの確認)
(3)この業界のプロモーションに携わったことがあるか(業界の経験の確認)

 

後藤晴伸著『増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番』(幻冬舎MC)
後藤晴伸著『増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番』(幻冬舎MC)

最初に聞くのは「ウェブマーケティング全般の知識・経験」、つまりそのウェブマーケティング会社や担当者が今までにどんな仕事をしてきたかです。

 

「うちはウェブマーケティングに強い広告代理店です」という会社の担当でも、よく聞いてみると「制作に関わったことはないんです」とか「SEOのことはよく分かりません」と言い出したりします。「ディスプレイネットワーク広告なら任せてください」と言われても、それしか分からないという会社や担当者がウェブマーケティングをトータルに把握して成功に導けるとは思えません。

 

ただしクライアントの方でウェブマーケティングについてある程度の経験や知識があり、ネット広告の選定や運用ができる人が社内または社外にいるのであれば、制作会社やSEO会社を必要に応じてピックアップするのはかまいません。

 

2つ目のポイントとなるのが、実際にウェブマーケティングを担当する人の業界歴です。少なくとも5年以上の経験がある人がついてくれればいいのですが、2、3年以下の経験しかない人だと、うまく成功に導けるだけのノウハウを持ち合わせていない可能性があります。

私はいろいろなウェブマーケティング会社の内情を見てきましたが、成果を上げてきた人はすぐに引き上げられて管理職や役員クラスになってしまい、現場にはきちんと経験を積んだ人が不足しています。たまたままだ残っている有能な人に当たればいいですが、なかなかそうもいきません。

 

よくクライアントから「あなたが全部やってくれるんですよね」と、念を押されることがあります。この人に頼もうと思って契約をしたら、担当についたのは経験のない若い人だったという目に遭っているからです。

 

契約してから先輩と新人が2人でやってきて、先輩が「今日までは私が話を聞きますが、次回からは彼が訪問します」と言われることがよくあります。「あなたがやってくれるんですよね」と聞いて、「はい」と即答せずにあいまいなことを言うようであれば、「契約する前に、実際に担当する人を連れてきてほしい」と要求しましょう。そして連れてきた人の力量を見て判断すべきです。

 

少なくとも、有能な人がきちんと担当者をフォローして管理してくれないと、未熟な人の手に委ねられてしまうので気をつけなければいけません。

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