アパマンショップの爆発事故、かぼちゃの馬車事件等、「不動産業界」の問題は後を絶ちません。はたして本当に、知識のない初心者や忙しいサラリーマンが手を出していい分野なのでしょうか? 本記事では、40代で知識ゼロから不動産業界に飛び込んだ川嶋謙一氏が裏情報を解説します。

恐ろしい!オートロックが故障している上…

すると、まず玄関入口のオートロックが故障していてドアが開けっ放しです。オートロックのパネル部分はほこりだらけで、もう何年も使っていないという感じ。入口エントランスの廊下にはゴミが散らばり、隅には大きなわたぼこりがあります。共用部分の階段や廊下の蛍光灯は点滅してチカチカしていますし、電球が黒く変色しているものもあります。築年数が新しいわりに古めかしい雰囲気で、廊下や階段部分もきれいな状態ではありません。

 

見に行ったお客様も、「管理人がいなくていいけれど、これじゃあな~」とため息です。このように、管理会社もなく管理費や修繕積立金もないマンションは、スラム化していってしまうのです。

 

スラム化すると何が起こるかというと、無法地帯となって違法エステやオレオレ詐欺の事務所、高利金融会社の事務所、さらには暴力団の事務所などとしても使われてしまいます。

 

風俗や暴力団の事務所には200m規制もあり、大家さんもなかなか貸してくれないことも多いので、こうした管理人のいないマンションに誰かの名前を借りて入居して、いつの間にか暴力団の事務所にしてしまうのです。共用部分の電気料を払わないと、貯水タンクに水を汲み上げて使うタイプの水道の場合は、電気が断たれるとポンプが働かず、水もストップしてしまいます。

 

また、建築基準法の鉄筋コンクリートの耐久基準は60年、国土交通省が目安とする大規模補修工事の実施周期は12年に1度です。10~15年ごとに大規模修繕が行われていないと、外壁や屋上の防水機能が弱くなり、漏水が起こります。

 

鉄筋コンクリートは、鉄とコンクリートの相性が良く、強度を保っていますが、コンクリートの中に水が入れば鉄筋が錆びます。鉄筋が錆びると2~3倍に膨張し、コンクリートを破壊していきます。そこから雨水がまわり、雨漏りマンションになってしまうのです。

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誰も知らない不動産屋のウラ話

誰も知らない不動産屋のウラ話

川嶋 謙一

幻冬舎メディアコンサルティング

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