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バイデン政権でMMT採用なら「世界経済大混乱」の深刻リスク

一時期話題をさらった現代金融理論(MMT)が、ここにきてまた注目されています。その理由は、先日の米大統領選で当選確実となったバイデン前副大統領。バイデン政権が成立すれば、民主党左派が推すMMTが採用される可能性もあるからです。しかし、巨額の財政赤字を抱える日本がインフレにならないから、アメリカも大丈夫とはいい切れません。なにより深刻なのは「世界的大迷惑」発生のリスクです。経済評論家・塚崎公義氏が解説します。

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「MMT」を押している、米国民主党左派

現代金融理論(MMT:Modern Monetary Theory)と呼ばれる理論が米国で話題になっています。「財政赤字は、自国通貨建ての借金である限り、紙幣を印刷すれば返済できるのだから、インフレにならない限り気にしない」というものであり、従来の経済学からすれば異端といえるでしょう。

 

しかし、米国の民主党左派がMMTを押しているため、バイデン政権が成立すれば、これが採用される可能性も否定できません。新型コロナ不況への対策として各国が巨額の財政赤字を余儀なくされているわけですが、その言い訳として採用する国が増えてくる可能性もあるでしょう。

 

財政赤字が膨らむと世の中に資金が出回るのでインフレになる、というのが常識的な考え方なのでしょうが、MMT論者は「日本では財政赤字が膨らんでいるのにインフレになっていないのだから、米国でも大丈夫だろう」と考えているのかもしれません。

 

筆者は、日本の財政赤字には寛容です。財政が破綻する事は考えにくいからです。その点については拙稿『コロナ、不況、財政赤字…それでも「日本政府は大丈夫」なワケ』をご参照いただければ幸いです。

 

もっとも、それでもMMTには賛同せず、財政赤字は小さい方がいいと考えています。増税で景気を殺してしまうリスクは冒すべきではないが、無理なく増税できるような経済情勢ならば、増税すべきだ、と考えているわけです。財政赤字を放置すると、インフレになる可能性が高まるからです。

 

ゼロ金利下の財政赤字というのは、非常に短絡的にいえば、日銀に紙幣を印刷させて財政支出を賄うようなものです。したがって、世の中に大量の資金が出回ることになります。

 

財政赤字が膨らんで、世の中に資金が出回ったからといって、必ずインフレになるというわけではありません。人々がインフレを予想しないならば、受け取った資金を老後のために銀行に預けるでしょうから、インフレにはならないのです。日本で財政赤字が膨らんでもインフレになっていないのは、人々がインフレを予想していないからです。

 

しかし、ひとたび人々がインフレを予想すると、人々が手元にある資金を用いて「買い急ぎ」をする可能性が出てきます。これがインフレを加速し、さらなる買い急ぎを招くことになれば大変です。

 

政府が財政再建のために増税をすれば、人々は手元にある資金を納税に用いるでしょうから、インフレを予想しても買い急ぎするための資金がなく、買い急ぎができないかもしれませんが、財政赤字を放置すれば「買い急ぎのための資金」を人々が持ち続けることになるわけです。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

「日本が大丈夫だから、海外も大丈夫」との判断は危険

「日本でインフレが起きていないから海外でも大丈夫」という考え方も危険です。日本と海外では状況が異なるからです。

 

残念ながら、バブル崩壊後の長期低迷期における日本経済は成長力が乏しく、今後についても少子高齢化を考えると経済成長率は低めでしょう。労働力不足に伴う緩やかな賃金上昇と緩やかなインフレはあり得ても、景気過熱によるインフレが起きる可能性は高くなさそうです。

 

それに対し、海外経済の方がはるかに成長力があるため、景気過熱によるインフレが発生する可能性は日本より高いでしょう。

 

また、日本は過当競争体質の企業が多いために値上げが起きにくいこと、インフレの記憶を持たない年齢層が経済の中心を担うようになっていることなども、インフレを起きにくくする要因でしょう。その点も、海外では事情が異なっているわけです。

 

もうひとつ、日本人は慎重(悲観的)なので、インフレになると「蓄えてあった老後資金が目減りしてしまった。倹約しなければ」と考える一方で、外国人は「インフレなら買い急ぎしよう」と考える、という違いもあるかもしれません。実際、石油ショックのときに日本人と米国人の行動に差があったという人もいるようです。

 

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経済評論家

1981年東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の仕事に従事したのち、2005年に退職して久留米大学へ。現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と無関係に個人として行なっているものであるため、現職欄には経済評論家と記すものである。

著書に、『老後破産しないためのお金の教科書―年金・資産運用・相続の基礎知識』『初心者のための経済指標の見方・読み方 景気の先を読む力が身につく』(以上、東洋経済新報社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)、『退職金貧乏 定年後の「お金」の話』『なぜ、バブルは繰り返されるか?』(以上、祥伝社)、『経済暴論』『一番わかりやすい日本経済入門』(以上、河出書房新社)など多数。

趣味はFacebookとブログ。

著者紹介

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