雑誌やウェブサイトなどには、「高配当利回り株ランキング」「高優待利回り株ランキング」といった文章が掲載されることがあります。それらは、配当金と株主優待の利回りを算出して順位付けしたものですが、果たして、それらを鵜呑みにして株を買っても良いものなのでしょうか? その危険性について説明していきましょう。※本連載では、AI技術を用いた株価予測ソフトを開発する、株式会社ソーシャルインベストメントでトレーダーとして活躍する川合一啓氏が、個人投資家が株式市場で勝ち続けていくための極意について説明していきます。

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そもそも「株主優待」は必要か?

そしてそもそも株主優待の場合、「それが必要か否か」は考えるべき点ではないでしょうか。

 

株主でなければ得られない特別な製品やサービスが優待され、どうしてもそれが欲しい場合は、それを目的にその株を買ってもよいでしょう。しかし、クオカードや食事券、商品券など、金銭に換算可能なものは、別に株主優待として受け取らなくても、配当金で受け取ったり、その分にかかるお金を企業内の再投資に回してより業績を上げてもらい、株価を上げてもらったほうが、投資に対するリターンとしては結局高くなるはずです。そしてそれで儲けたお金で、優待で得られるような製品やサービスを買ってもよいのではないでしょうか。

 

いくら株主優待を金銭に換算して考えても、それは実際の金銭とは異なり使いみちに制限があるのですから、お金で受け取るのが最も選択肢の幅が広く、便利なはずです。ですから、「高優待利回り株ランキング」というものは、そもそもそれほど注目に値するものではないのかもしれません。

 

なお、株主優待を実施している会社は、海外ではあまり見られないそうです。

 

■まとめ

配当金・株主優待の利回りよりも、その永続性や株価の変動のほうが重要

 

投資金額に対し、年間でどの程度の割合で配当金が得られるか、株主優待(の金銭価値)が得られるかが、配当金と株主優待の利回りです。そしてそれらを順位付けした、「高配当利回り株ランキング」「高優待利回り株ランキング」という文章が、雑誌やウェブサイトに掲載されることがあります。

 

しかし、それだけに注目して投資をすることには危険性があります。今後の株価の変動と、配当金や株主優待の永続性に注目することのほうが、より重要なのです。

 

また、お金を受け取るのが最も便利なのですから、そもそも株主優待が必要かどうかも、考えたほうがよい点でしょう。

 

 

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