株価の変動、配当金・株主優待の永続性のほうが重要
さて、この配当金と株主優待の利回りを順位付けした、「高配当利回り株ランキング」「高優待利回り株ランキング」といった文章が、雑誌やウェブサイトに掲載されることがよくあります。
前述のように、これらの値は株価の割安度を示す指標になりますので、その点では確かに、それらのランキングは株購入時の参考になるといえます。
しかし、もっと重要なことがあります。
それはまず、株価の変動です。仮に、配当利回りと優待利回りがあわせて7%得られる銘柄があったとしても、1年間で株価が10%下落してしまえば、結局は購入時から3%損をしたことになってしまいます。
そして逆に、配当も株主優待も0の銘柄があったとしても、株価が1年で20%上昇すればそれで十分ではないでしょうか。配当金と株主優待の利回りでそれだけのリターンが得られる銘柄は、きっとないからです。
基本的には、株価の上下のほうが配当金と株主優待の利回りより幅が大きいのが、株式市場の現実です。ですから配当金や株主優待の利回りよりも、株価が上がるかどうかに注目して投資をしたほうが、大きなリターンを望めるのです。
また、配当金も株主優待も、その企業の業績や資金配分戦略によっては、減額されることや、0になることもあります。
長期投資をする際、短期的な株価の上下を気にせず、配当利回りや優待利回りに注目するという投資手法もあります。しかし、業績が悪化して配当や株主優待がどんどん減額されてしまえば、当初の思惑とはまったく違った投資結果になってしまうでしょう。またその場合は、株価自体も下がり、二重の損失を被ってしまう可能性も高いはずです。
これらのことを考えると、現時点での配当・優待利回りの高さも大切ですが、それだけに注目するのは危険だといえます。むしろ、今後の株価の変動と、配当金や株主優待の永続性を検討することのほうが、重要なのではないでしょうか。
注目のセミナー情報
【国内不動産】4月25日(木)開催
【税理士が徹底解説】
駅から遠い土地で悩むオーナー必見!
安定の賃貸経営&節税を実現
「ガレージハウス」で進める相続税対策
【資産運用】5月8日(水)開催
米国株式投資に新たな選択肢
知られざる有望企業の発掘機会が多数存在
「USマイクロキャップ株式ファンド」の魅力