経済基盤が安定すると、人は心に余裕を持ち、豊かな人生を送れることを多くの大家を取材して強く感じたという。1万人の大家を取材してきた著者が、サラリーマンの定年後に毎月着実に家賃収入を得ることができる不動産で資産を増やす方法を伝授する。本連載は賃貸不動産オーナー向け経営情報誌「家主と地主」の編集長の永井ゆかり氏の著書『1万人の大家さんの結論!生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門』(プレジデント社)から一部を抜粋、再編集した原稿です。

着金確認は30分から長いと1時間半かかる

重要事項説明の時点で、管理組合への滞納分は買主が支払うべきお金であること、併せて時効があることを営業スタッフが教えてくれる。また、管理組合全体として、その時点でいくらの積立金が貯められているか、さらに、長期修繕計画の有無や過去の大規模修繕の内容なども、大体の調査報告書には記載されていて、しっかりした管理体制のマンションであるかを判断するのに役に立つ。

 

「契約書」と「重要事項説明書」については、「契約時に初めて見るのでは遅い」と営業スタッフは指摘する。事前にもらって、内容について交渉すべきだという。

 

特に初心者は、契約日当日に初めて見ても、その内容自体をきちんと理解し確認できないのではないか、という不安もある。「契約日前に3、4回やり取りするケースもある」と営業スタッフは話していた。

 

無事3者の日程が調整でき、契約が締結された。

 

シーン(5)決済をする

 

決済・引き渡し当日は、売主、売主側の仲介会社、買主、買主側の仲介会社、司法書士の5者が立ち会う。さらに今回は融資を受けて購入するため、融資をする金融機関の担当者が同席する。決済で必要な資金は、売主には、売買代金残金、現在の賃借人から預かっている敷金、固定資産税・都市計画税精算金、管理費、修繕積立金の精算を合算した精算金。仲介会社には、仲介手数料、司法書士には登記費用・登記手数料などをそれぞれ支払う。この決済で必要な資金の明細は事前に仲介会社が教えてくれる。

 

登記に必要な書類を司法書士が確認して、問題がなければ融資実行へ。売主への残金支払いが振り込みであれば、着金確認を行う。「着金確認、待ちますよね」と営業スタッフは苦笑しながら話した。

 

着金確認は30分から長いと1時間半程度かかる。「初めまして」の5者が同じ空間で着金確認をするので、結構辛い時間となる。どのように間を持たせるかで仲介会社がずいぶん気を使っていた。買主が送金確認をした後、売主が指定した金融機関への着金を確認。最後に、仲介会社、司法書士への支払いを行って、決済は完了。

 

決済が終わると、賃貸借契約書の原本や鍵の引き渡しを行い、引き渡しも完了する。

 

その後、火災保険の加入を行うと、一度にすべての手続きを終えることができる。

 

永井ゆかり
「家主と地主」編集長

 

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