子どものためを思ってかけている言葉が、子どもの自立の芽を摘んでしまっている恐れがあります。今回は、子どもを「指示待ち人間」にしないために注意すべきポイントを解説します。

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指示されないと動けない大人になってしまう原因とは?

「親のいうことをきちんと聞く子に育てなきゃ!」と思って育てていると、将来「指示がないと動けない大人」になってしまう危険性があります。

 

今、多くの会社で

 

「人からいわれないと何もやらない」

「最低限の仕事しかしようとしない」

「自分で物事を考えられない」

「自分では行動せずに批判だけする」

「すぐ人のせいにする」

 

といった大人が急増していているというのを耳にされたこともあるかもしれません。実は、このような大人になってしまう原因は幼児期の育て方にあるのです。

自分で考えて行動できる子に育てる3つのポイント

将来、自立した大人に育ってほしい、そう思う親は、以下の3つを心がけてみてください。

 

1.なるべく口を出さない

親は、子どもへの愛情から細かいことまで口出ししてしまいがち。しかし、いつも「ああしたらどう?」「こうしてみたら?」と声をかけていたら、自分で物事を決めようとする感覚が薄れてしまいます。

 

とはいえ、単に褒めすぎも良くありません。ちょっとしたことで大げさに褒めていると、「褒めてくれないからやらない。」という甘えた思考回路になってしまい、何もやることができなくなってしまいます。子どもの自主性を尊重して暖かく見守ってあげましょう。

 

子どもの自主性を尊重してあげることが重要(画像はイメージです/PIXTA)
子どもの自主性を尊重してあげることが重要(画像はイメージです/PIXTA)

 

2.物で釣ろうとしない

「いい点を取ったら、●を買ってあげる」「○できたら、△に連れていってあげる」と言ってしまいがちですが、こういった目標を与えてしまうと、とりあえず目標を達成するためにがんばります。

 

けれども、もしこれを大人になるまで続けてしまったら、何かをするたびに「誰かからご褒美をもらわないとやる気がしない」という自主的に動けない人間になってしまうのです。

 

3.子ども主体で接する

親のいいなりの子どもにするのではなく、子どもに「自分のことは自分で決める」といった自主性を身につけようとすることがとても大切です。

 

人間にとって一番大事なのは、周りがどうであれ、人がどうであれ、自分のことは自分で決めるんだという、主人公感覚を身につけることです。自分の考えと違うことを言われたとき、相手を変えようとしたり相手がおかしいと責めたりすることなく「なるほど」と思ったら、自分側の意見を変えることも自分で決めることができるという感覚です。

 

「こうやったらお母さんに叱られる」

「こうやったら褒められる」

「あの人がこうだからこれをしない」

 

ということが基準になってしまったら、主人公は自分でなくなってしまいます。そうすると、自分を大事に思う心も育ちにくいため、成長することができなくなってしまうのです。

 

お母さんが子どもに「ああしたらどう?」「これはダメでしょ」というのは、子どもへの愛情からですが、それでは自分で決めるという感覚が薄れていってしまいます。そうすると、自分で考えて行動できないということは、いつまでたっても依存しているわけですから、自立した大人になることができないというわけなのです。

子育ての最終目標は自立した大人を育てることなのです。

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「発達障害」という個性 AI時代に輝く──突出した才能をもつ子どもたち

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大坪 信之

幻冬舎メディアコンサルティング

近年増加している「発達障害」の子どもたち。 2007年から2017年の10年の間に、7.87倍にまで増加しています。 メディアによって身近な言葉になりつつも、まだ深く理解を得られたとは言い難く、彼らを取り巻く環境も改善した…

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