不動産の相続では、親族間の「共有名義」にしてしまったため後々トラブルに発展するケースが多発しています。あなたの実家もキケンかも? 4つの事例から見ていきましょう。 ※本記事は『あぶない!! 共有名義不動産』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。

唖然!「いくらかのお金は払ってほしい」ところが…

 

【事例1】では、相続した一軒家に誰も住まず空き家となっていましたが、次に紹介するのは、相続した不動産に共有者の1人が住んでいたことがトラブルの原因となったケースです。

 

Bさんは5年前に父を亡くし、実家の家と土地を兄と持分2分の1ずつの割合で相続しました。

 

 

この実家には兄とその家族が父の生前から住んでいました。Bさんは、兄が家族とそのまま住み続けることに対しては特に不満を持っていませんでしたが、「自分にも共有者として実家の家と土地を使用する権利があるのだから、いくらかのお金は払ってほしい」という思いを抱いていました。

 

そこで、意を決して「この家を人に貸したら少なくとも20万円の家賃収入が入り、2分の1の持分を持つ自分は10万円を手にできるはず。そこまでとはいわないが、せめて8万円程度は家賃として自分に払ってくれないか」と兄に対して要望を伝えました。

 

しかし、兄の方は、「親の面倒を見たのは俺だ。お前は何をしたというのだ。持分を2分の1も渡してやったのに、そのうえ家賃まで取ろうというのか」と反発し、頑として払おうとしません。Bさんも、弟という立場からそれ以上は強く意見を言うことができずにいます。

次ページ生活保護を受けている叔父。まったく家賃を支払わず…

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    松原 昌洙

    幻冬舎メディアコンサルティング

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