日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は「健康と睡眠」、そして「所得」との関係について焦点をあてていきます。

 

睡眠時間の短さのについては、いくつかの原因が言われていますが、そのひとつが「通勤時間」。同調査では都道府県別に通勤平均時間を明らかにしていますが、最も長いのが「神奈川県」で1.45時間。「千葉県」1.42時間、「埼玉県」1.36時間と、ここでも東京周辺の3県がワースト3。「東京都」もワースト4に続いています(図表2)

 

[図表2]都道府県別「通勤時間」下位10

 

都市部で働く人の通勤ラッシュの苦しみ、寝不足。コロナ禍でリモートワークが浸透していることから、睡眠不足の解消の流れにあるかもしれませんが、そう簡単な話ではないかもしれません。

 

都道府県別に「所得1,000万円以上の分布」をみていくと、「東京都」23万6,300人、「神奈川県」93,999人、「千葉県」45,357人、「埼玉県」44,118人と1~6位に1都3県、すべてが顔を揃えています(図表3)。高所得者の分布と、睡眠時間の相関係数は「-0.57」。負の相関関係にあります。つまり「睡眠時間が長ければ所得が低い」、「睡眠時間が短ければ所得が多い」という関係にあるということです。

 

出所:国税庁「統計年報」より作成
[図表3]都道府県別「所得1,000万円以上」の人数トップ10 出所:国税庁「統計年報」より作成

 

先進諸国と比べて労働生産性の低さが指摘されている日本。そんな国で裕福になるには、現状「寝る間も惜しんで働くことが近道」ということになります。働き方改革と大々的にいわれていますが、日本人にしみついたDNAはなかなか変えられそうもありません。

 

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