「GDP」をどこまで説明できるかで判明する「経済情弱度」

経済ニュース等でも頻出する「GDP」という用語。「知ってるよ、〈国内総生産〉のことでしょう?」と即答されそうですが、では、どのように導き出され、なにを知ることができるのか、そこまで踏み込むとどうでしょう? GDPをしっかり理解すると、国内の経済状況はもちろん、世界各国の経済状況の比較も容易になります。これを機会にぜひ覚えておきましょう。軽妙なコラムで多数のファンを持つ経済評論家の塚崎公義氏が「GDPの見方」について平易に解説します。

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「GDP」=日本国内で生み出された付加価値の総計

経済ニュースでしばしば耳にする「日本のGDPは~」といった文言。ビジネスマンの方なら聞き慣れていることでしょう。しかし、「では、改めて『GDP』とはなにか、説明してください」と問われたとき、スラスラと答えられるでしょうか? もちろん、社会人ならそれなりの経済用語の基礎知識を持ってることが望ましいですが、意外と多くの方が、あいまいな理解のまま放置しているのではと思います。

 

GDPは非常に重要な指標ですから、これを機会にぜひ理解いただければと思います。本稿では平易かつ少しばかり掘り下げて解説していきましょう。

 

「GDP」とは「gross domestic product(グロス・ドメスティック・プロダクト)」の頭文字を取った言葉で、日本語でいうと「国内総生産」、「日本国内で生み出された付加価値をすべて合計したもの」です。「付加価値」というのは、企業等が作り出した価値という意味で、具体的には売値から仕入値を差し引いて求めます。

 

たとえば、日本に「自動車部品メーカー」「自動車メーカー」「自動車販売会社」の3社しかなかったとしましょう。その場合、3社の付加価値を合計した値が、日本のGDPになるわけですね。

 

自動車部品メーカーは30万円分の部品を作るとします。原材料はすべて土の中から自分で掘り出すとしましょう。すると、仕入れがないので、売値である30万円が付加価値となります。

 

自動車メーカーは、30万円分の部品を仕入れて自動車を作り、100万円で売るとします。そうなると、付加価値は差額の70万円ですね。

 

自動車販売会社は、100万円で仕入れた自動車を120万円で売るとします。そうなると、付加価値は20万円ですね。販売会社は自分でなにかを作り出したわけではありませんが、ショールームやパンフレットを作ったり、客に性能を説明したり、さまざまなサービスを提供したりしているので、それが20万円分の価値を生んでいる、と考えるわけです。

 

この3社の付加価値を合計すると、120万円になりますから、日本のGDPは120万円ということになりますね。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

経済評論家

1981年東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の仕事に従事したのち、2005年に退職して久留米大学へ。現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と無関係に個人として行なっているものであるため、現職欄には経済評論家と記すものである。

著書に、『老後破産しないためのお金の教科書―年金・資産運用・相続の基礎知識』『初心者のための経済指標の見方・読み方 景気の先を読む力が身につく』(以上、東洋経済新報社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)、『退職金貧乏 定年後の「お金」の話』『なぜ、バブルは繰り返されるか?』(以上、祥伝社)、『経済暴論』『一番わかりやすい日本経済入門』(以上、河出書房新社)など多数。

趣味はFacebookとブログ。

著者紹介

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