65歳以上の4人に1人が認知症になる時代、「寝たきり」や「認知機能低下」を防ぎ、自立して健やかな老後を送ることができるよう、認知症について正しく知識を身に付けることが重要です。本連載は、医療法人翠清会・翠清会梶川病院、介護老人保健施設、地域包括支援センター会長の梶川博氏、医学博士である森惟明氏の共書『改訂版 認知症に負けないために知っておきたい、予防と治療法』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、認知症の原因や症状、治療法などを解説します。
「ボケ老人」の問題は当時の社会では、家族の恥とされ、世間から隔離され、そのことを話題にするのはタブーとされていました。その当時の日本の平均寿命は男性が69歳、女性が74歳で、今後予想される高齢化社会をわずかに意識するようになったばかりでした。65歳以上の高齢者は、現在は人口の26.7%(平成27年9月)ですが、当時は7%に過ぎなかったのです。
もともと、痴呆の「痴」という字はヤマイダレに知ると書きます。すなわち、「知ること」が病気になって、ボー(呆)とする状態になることを言い表しています。
痴呆症すなわち認知症(以下、認知症に統一します)は、心筋梗塞や肺炎などと同じように、病気であり、多くの原因があります。この病気に罹患した人は、人生の新しい段階に入ることになり、健康な人と比べれば生活する上での機能が低下したと見なされます。
※本記事は連載『改訂版 認知症に負けないために知っておきたい、予防と治療法』を再構成したものです。
梶川 博
医療法人翠清会・翠清会梶川病院、介護老人保健施設、地域包括支援センター会長
森 惟明
医学博士
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医療法人翠清会・翠清会梶川病院、介護老人保健施設、地域包括支援センター会長
日本脳神経外科学会認定専門医
日本脳卒中学会認定専門医
日本神経学会・日本認知症学会会員
広島県難病指定医、
広島県「もの忘れ・認知症相談医(オレンジドクター)
日本医師会&広島県医師会
日本医療法人協会&全日本病院協会広島県支部所属。
広島県広島市出身 1957年修道高等学校卒業、1963年京都大学医学部卒。
1964 聖路加国際病院でインタ−ン修了、医師国家試験合格、アメリカ合衆国臨床医学留学のためのECFMG試験合格、1968年京都大学大学院修了(脳神経外科学)医学博士。
1970年広島大学第二外科・脳神経外科(助手)、1975年大阪医科大学第一外科・脳神経外科(講師、助教授)。
1976年ニューヨーク モンテフィオーレ病院神経病理学部門(平野朝雄教授)留学。1980年梶川脳神経外科病院(現医療法人翠清会・翠清会梶川病院、介護老人保健施設、地域包括支援センター)開設。医学博士。1985年槇殿賞(広島医学会会頭表彰)、1996年日本医師会最高優功賞。
著者プロフィール詳細
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連載認知症に負けないために 知っておきたい、予防と治療法
医学博士
大阪府立北野高校を経て、1961年京都大学医学部卒。大阪北野病院でインタ−ン修了。
1961年アメリカ合衆国臨床医学留学のためのECFMG試験合格。
1967年京都大学大学院修了(脳神経外科学)医学博士。1968年日本脳神経外科学会認定医。1969年京都大学脳神経外科助手。
1971年シカゴノースウエスタン大学脳神経外科レジデント。1975年京都大学脳神経外科講師。1979年京都大学脳神経外科助教授。1981年高知医科大学(現高知大学医学部)脳神経外科初代教授。
1992〜1999年厚生省特定疾患難治性水頭症調査研究班班長。1992年第2回高知出版学術賞受賞。
1996〜2000年高知県医師会理事。1999〜2001年国際小児神経外科学会倫理委員会委員長。
2000〜2001国際小児神経外科機関誌「Child's Nervous System」編集委員。2000年高知大学名誉教授。著書多数。
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