日本は借金まみれだが…多くの国民に知らされない、1つの真実

借金大国ニッポン。新聞やテレビをはじめ、大手メディアはこぞって深刻な財政赤字を指摘しています。「日本はお先真っ暗だ…」と絶望的な気持ちになりますが、実は「大きな勘違い」が潜んでいることをご存じでしょうか? 書籍『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』(KKベストセラーズ)にて、評論家の中野剛志氏が指摘しているのは…。

「国債は将来世代へのツケ」は的外れ!でも財務省が…

そして、日本政府の発行する国債は、すべて円建てです。しかも、日本政府には返済の意思があります。したがって、日本政府が、財政破綻することはあり得ません。そうなる理由は、政府が通貨発行権をもっているからです。

 

永遠に財政破綻しない政府であれば、債務を完全に返済し切る必要もありません。国債の償還の財源は、税金でなければならないなどということもありません。

 

「国債は、将来世代へのツケ」だという批判が、数多くあります。これは「国債の償還の財源は、将来世代の税金でまかなわなければならない」という間違った発想によるものです。

 

国債の償還の財源は、税である必要はありません。国債の償還期限が来たら、新規に国債を発行して、それで同額の国債の償還を行う「借り換え」を永久に続ければいいのです。

 

実際、ほとんどの先進国において、国家予算に計上する国債費は利払い費のみで、償還費を含めていません(日本政府は、なぜか償還費も計上していますが※2)。政府債務は、完済しなくていいものだからです。

 

※2 https://www.excite.co.jp/News/economy_g/20150811/zuuonline_76432.html

 

「そんなバカな!」と驚いたり、「政府だけが、そんなことを許されていいのか!」と憤ったりされる読者もおられるでしょう。しかし、これが事実なのです。

 

むしろ「政府だけが、そんなことが許されている」からこそ、財政支出を拡大して、デフレを脱却できるわけです。ですから、腹を立てるようなことではありません。逆に、歓迎すべきことなのです。

 

通貨発行権を有する政府は、個人や企業のような民間主体とは決定的に異なる特殊な存在です。国家財政もまた、ビジネス・センスでは語ってはいけない。これは、経済政策の基本です。

 

ところが、日本の財務省が発行する「日本の財政関係資料※3」には、「我が国財政を家計にたとえたら」と題するコラムがあります。国家財政を家計にたとえるというのは、素人はともかく、政策担当者であれば決して犯してはならない最も初歩的な誤りです。政府からしてこの調子では、日本経済が停滞するのも無理はありません。

 

※3 http://www.kane1526.com/img/file20.pdf

評論家 

1971年、神奈川県生まれ。評論家。元京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治思想。

1996年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。2001年に同大学院にて優等修士号、2005年に博士号を取得。論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism)でNations and Nationalism Prizeを受賞。

主な著書に『日本思想史新論』(ちくま新書、山本七平賞奨励賞受賞)、『TPP亡国論』(集英社新書)、『日本の没落』(幻冬舎新書)、『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』『全国民が読んだら歴史が変わる 奇跡の経済教室【戦略編】』(KKベストセラーズ)。

著者紹介

連載目からウロコが落ちる奇跡の経済教室~基礎知識編

目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】

目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】

中野 剛志

KKベストセラーズ

読まれると経済学者・官僚が困る本ナンバー1 経済常識が180度変わる衝撃! 第1部 経済の基礎知識をマスターしよう 1.日本経済が成長しなくなった理由 2.デフレの中心で、インフレ対策を叫ぶ 3.経済政策をビジネ…

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