日本人の弱点が際立つ「100点満点のテスト」という大問題 

混迷を極めるいまの時代、勝ち残るには的確な判断力が不可欠です。しかし、自分自身を信頼・肯定できなければ、正しい判断力は育ちません。本記事では、ハーバード大学、東京大学、開成高校のそれぞれで教鞭をとったベテラン教育者で、東京大学名誉教授・北鎌倉女子学園学園長の柳沢幸雄氏が、子育て中の保護者に向けて、子どもの人生を根底から支える「自己肯定感」の育て方を解説します。※本連載は、『「頭のいい子」の親がしている60のこと』(PHPエディターズ・グループ)より一部を抜粋・再編集したものです。

親からの褒め言葉は、子どもへの「大きなご褒美」

子どものよいところは具体的に褒める。
褒めればグングン伸びていく

 

子どものよいところは、とにかく褒めましょう。子どもは、親に褒められることがとても快感なのです。子どもは実は常に自信がなく、不安にかられています。ですから、ちょっとでもよくなっているところを、一番身近な家族に褒められると、とてもうれしいのです。

 

褒めるときは、「他の子と比べていいね」ではなく、その子が前よりもよくなっているところを思い切り褒めましょう。比較対象にするのは、子ども自身です。褒めると、褒めたところは、不思議なほどにグングン伸びていきます。

 

たとえば、勉強でも、「英語の文法がよくできるようになったね」と言うと、「そうか、自分は文法が得意なんだ」と意識する。すると、次に英語の時間に文法を学ぶときに、真剣に教師の話を聞くようになり、理解も進み、さらに点数がよくなっていく。こうして好循環が生まれます。

 

子どもは親に自分を見ていてほしいと思っています。むしろ、見ていてもらわないと生きていけません。親からの承認があって、子どもは成長していくのです。ネガティブなことは言わずに、見ていることが大事。文句ばかりだと「うるさいな」となりますから、ニコニコしながら見ていましょう。

 

思春期であれているときでも、親に静かに見守ってもらっていることで、落ち着いてきます。イラついて素直に褒められないな、と思うときは祖父母の力を借りるのも一考です。おじいちゃん、おばあちゃんは達観していて、「人生こんなもんだよ」と言ってくれる。煮詰まらなくてすみます。「あなただって、小さい頃は親をてこずらせたのよ」などと言われることもあり、親としての自分を客観視させてくれる一面もあります。

 

今は三世代で同居している人は少ないと思いますが、電話でもいいし、オンライン通話なども使いながら、おじいちゃん、おばあちゃんと子どもがたわいない会話をする時間を持つと、みんなに気持ちの余裕が生まれます。

 

 

柳沢 幸雄

東京大学名誉教授

北鎌倉女子学園学園長

東京大学 名誉教授
北鎌倉女子学園 学園長 

1947年生まれ。前・開成中学校・高等学校校長。東京大学名誉教授。開成高等学校、東京大学工学部化学工学科卒業。71年、システムエンジニアとして日本ユニバック(現・日本ユニシス)に入社。74年退社後、東京大学大学院工学系研究科化学工学専攻修士・博士課程修了。ハーバード大学公衆衛生大学院准教授、併任教授(在任中ベストティーチャーに複数回選出)、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授を経て、2011年4月から2020年3月の9年間、開成中学校・高等学校校長を務める。2020年4月より北鎌倉女子学園学園長に就任。

シックハウス症候群、化学物質過敏症研究の世界的第一人者。自身も2人の男子を育て、小学生から大学院生まで教えた経験を持つ。

主な著書に『母親が知らないとヤバイ「男の子」の育て方』(秀和システム)、『東大とハーバード世界を変える「20代」の育て方』(大和書房)などがある。

著者紹介

連載ハーバード・東大・開成で教えてわかった!「頭のいい子」の親の共通点

「頭のいい子」の親がしている60のこと

「頭のいい子」の親がしている60のこと

柳沢 幸雄

PHPエディターズ・グループ

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