※本連載は中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表・松本亘正氏の著書『中学受験 「だから、そうなのか!」とガツンとわかる 合格する歴史の授業 上巻(旧石器〜安土・桃山時代) 』(実務教育出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

一代でのし上がったつわものたち、戦国大名

では、この頃に活躍した戦国大名(せんごくだいみょう)をささっと紹介していきましょう。

 

まず、「下克上(げこくじょう)」と言えば、戦国大名の北条早雲(ほうじょうそううん)や斎藤道三(さいとうどうさん)が有名です。守護大名(しゅごだいみょう)は、もともと守護として任命されていた中で力をつけて守護大名になっていきましたが、戦国大名はゼロからのスタートです。力だけでのし上がっていったのです。パワフルですね。

 

たとえるなら、守護大名が、大企業の子会社の社長から力をつけて独立して自分の会社にしたのに対して、戦国大名はベンチャー企業をつくって一代で成り上がったという感じです。

 

次に、中国地方を治めた毛利元就(もうりもとなり)を紹介しましょう。彼は石見銀山(いわみぎんざん)を支配下に持ち、活躍しました。

 

現在の大分県のあたりを治めていた大友宗麟(おおともそうりん/大友義鎮〔おおともよししげ〕)は、キリシタン大名として有名になります。キリシタン大名とは、キリスト教の信者である大名のこと。ザビエルが鹿児島に上陸したこともあり、九州地方に多くいました。

 

ライバル同士だったのが、甲斐(かい)の【⑤武田信玄(たけだしんげん)】と越後(えちご)の【⑥上杉謙信(うえすぎけんしん)。武田信玄は「信玄家法(しんげんかほう)」とも呼ばれる分国法(ぶんこくほう)をつくり、騎馬隊(きばたい)を組織しました。領内に金山があって、騎馬隊を組織する経済力があったのでしょう。ライバルであった越後の上杉謙信と激しく争った【⑦川中島(かわなかじま)の戦い】は有名です。結局は決着がつきませんでした。

 

戦いは主に春から秋にかけて行われました。冬は雪が降るから戦えません。なかなか進めないし、凍え死んでしまう可能性もあるからです。でも、春から秋に毎年戦うわけにはいきません。

 

なぜなら、農業をしなければならないから。戦いだけしていたら田畑は荒れ果て、生活できなくなってしまいます。当時は「半農半士(はんのうはんし)」と言って農業をしながら、戦いになれば兵隊になるという人たちが多くいたんですね。

 

<⑤~⑦の解答> ※PCの場合、上記【 】の中をマウスでドラッグ。

⑤武田信玄(たけだしんげん)

⑥上杉謙信(うえすぎけんしん)

⑦川中島(かわなかじま)の戦い

 

中学受験「だから、そうなのか!」とガツンとわかる 合格する歴史の授業 上巻(旧石器〜安土・桃山時代)

中学受験「だから、そうなのか!」とガツンとわかる 合格する歴史の授業 上巻(旧石器〜安土・桃山時代)

松本 亘正

実務教育出版

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