米国を本拠とする国際的なマーケティングリサーチカンパニー、J.D. パワー(ジェイ・ディー・パワー)による顧客満足度調査から、今回は「自動車ブランド」について見ていきます。

 

■ラグジュアリーブランドとマスマーケットブランドの格差、依然大きく

ラグジュアリーブランドの業界平均は739ポイント(2014年の711から+28ポイント)、対してマスマーケットブランドの業界平均スコアは653ポイント(2014年の619ポイントから+34ポイント)で、ブランドセグメント間の差は縮小しているものの、依然として商品の魅力度における輸入車を中心とした高級車(レクサスを含む)とマスマーケットブランドとの評価差は大きい。

 

※ラグジュアリーブランド、マスマーケットブランドの分類は以下の通り
[ラグジュアリーブランド]アウディ、BMW、レクサス、メルセデス・ベンツ、ボルボ
[マスマーケットブランド]ダイハツ、ホンダ、マツダ、MINI、三菱、日産、スバル、スズキ、トヨタ、フォルクスワーゲン

 

■燃費評価において、プラグインハイブリッドが初めてディーゼルエンジンを上回る

「燃費(燃費や航続距離)」における魅力度評価をエンジンタイプ別にみると、2014年から2019年まではディーゼルエンジンが最も高い評価だったが、初めてプラグインハイブリッドがそれを上回った。プラグインハイブリッドのスコアは783ポイントで、2014年の701ポイントから+82ポイントも向上している。

 

同様に電気自動車についても637ポイントで、2014年の552ポイントから+85ポイントも向上している。本格的な電動化時代に向けて、プラグインハイブリッドや電気自動車の性能改善が着実に進んでいると言えそうである。

 

【総評】
業界の長年に渡る品質改善への取り組みが評価され、商品の魅力度が高まり、ブランドへのロイヤルティも強まる傾向もみられる。しかし、これは多くのブランドに共通した傾向であり、競合との差別化を図る魅力的なクルマ創りが難しくなったともいえる。コネクト、電動化、運転支援技術といった機能や性能が多様化する中、どの様な商品や機能が顧客層、ターゲット層に求められるのかを見極め、商品力に磨きをかけるための一層の取り組みが必要である。ユーザー評価の重要性がこれまで以上に増している中、J.D. パワーでは来年、魅力度調査の大幅リニューアルを行い、更に有益な情報提供を行っていく予定である。

J.D. パワー オートモーティブ部門 シニアディレクター 浦山浩一

 

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