
「緑内障」は、日本人の中途失明原因の1位、2位を争う病気です。治療法として主に使われるものは「目薬」。一見手軽な方法に思われますが、その治療効果は想像以上です。年間1500件の白内障手術を手掛けるスゴ腕ドクター佐藤香氏が解説する本連載。今回のテーマは「緑内障の目薬」です。※本記事は、アイケアクリニック院長の佐藤香氏の語り下ろしによるものです。
放置すれば失明に至る「緑内障」…現代の治療方法は?
本記事では「緑内障の目薬」について徹底解説します。以前の記事でも、緑内障の原因や診断、治療で治るケースについて解説してきました(以前の記事『自覚困難な『緑内障』の症状…「視野の欠け」を体験してみよう』、『徐々に視界が欠け、失明…恐怖の病・緑内障が「実は治る」ワケ』を参照)。
緑内障というと「眼圧が高くなる病気」と捉えられがちですが、厳密に言うと「眼圧の上昇により目の神経がダメージを受けて、視野がどんどん欠けていく」という病気で、放置すれば失明に至る怖い病気です。
現代の医学では、一度欠けてしまった視野を取り戻すことはできません。先述したように「治る緑内障」もありますが、原則、治すことのできない慢性疾患です。そのため、視野が欠けないように病気の進行を遅らせる治療が必要です。そこで使われる方法が「目薬」です。

「目薬」で失明を防げるワケ
緑内障の患者さんに処方する目薬には眼圧を下げる働きがあります。一体どのようにして眼圧を下げるのでしょうか。まずは眼圧が高くなる仕組みから説明しましょう。
目の中には「房水」というお水があり、これこそが眼圧の調整を担うものです。通常は目の中を循環しているのですが、緑内障になると、房水の通り道が詰まってしまいます。すると目の中に房水が溜まって眼球を圧迫する…つまり「眼圧が高くなる」のです。
目薬を使えば、房水が増えすぎないように調整でき、流れをスムーズにできるので「目の中に房水が溜まることがない=眼圧が下がる」というわけですね。
最近では様々な種類の目薬が登場しています。主に使用されているものを挙げると、
●プロスタグランジン関連薬
●ベータ遮断薬
●炭酸脱水素酵素阻害薬
●α2作動薬
●ROCK(ロック)阻害薬
●EP2受容体作動薬
などがあります。たくさんある中から組み合わせ、処方しています。
「毎日の目薬」が不可欠…大変だが、治療効果は高い
最近は2種類の効果を合わせた「配合剤」とよばれるタイプの目薬も増えてきました。従来の目薬と比べ、目薬の本数や点眼回数を減らすことができるので、患者さんの負担を減らしながら治療することができます。
緑内障の目薬は、毎日決まった時間に使用していただかなくてはなりません。緑内障は慢性疾患ですから、視野を守るためにはほぼ一生、この治療を続けることになります。大変ではありますが、進行を防ぐ治療薬としての効果はとても高いので、日課として頑張っていただきたいと思います。
効果が高い分、特有の副作用もあります。そのため使い方に工夫が必要だったり、副作用が強い場合には目薬そのものを変更したりなどの対応も必要になります。そのため、副作用の心配はないか、眼圧はしっかり下がっているかどうかなどをチェックすることが重要です。継続的な通院をおすすめします。
【動画/スゴ腕ドクターが徹底解説! 緑内障の「目薬」…どんな効果があるの?】
佐藤 香
アイケアクリニック 院長
アイケアクリニック銀座院 院長
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