投資家が「破綻を憂慮するのに、日本国債を買う」当然の理由

日本政府が抱える巨額の負債を理由に、破産を懸念する投資家は少なくなくありません。ところが不思議なことに、そんな彼らは日本国債の購入を継続しており、いまなおやめる気配がありません。どうしてなのでしょうか? 経済コラムで多くのファンを持つ経済評論家の塚崎公義氏が解説します。

日本政府は「投資家たちの励ましあい」が支えている!?

政府でも一般企業でも、借金が多いから倒産が起きるわけではありません。倒産は、資金繰りがつかなくなるから起きるものです。

 

日本政府は巨額の借金を負っていますが、上記のように投資家たちが喜んで日本国債を持つとすれば、日本政府が破産することはあまり考えられません。

 

そのため、投資家たちが「ほかの投資家たちも日本国債を買うだろう。従って、日本政府が近々破産することはなさそうだ」と判断すると「それなら自分も安心して日本国債を持とう」と考えるようになるのです。

 

要するに、投資家たちが意図せずにお互いに励ましあって日本政府を支えているわけです。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

「ハイパーインフレの到来」についてどう考えるか

このような投資家の意図しない励まし合いによって支えられている日本政府ですが、投資家たちが「日本政府は明日までに破産するから日本国債を持つのはやめよう」と考える可能性はあります。そうなれば、国債が暴落すると考えられます。

 

すると投資家たちは、国債を売って得た紙幣で外貨を買ったり、実物資産を買ったりするでしょう。紙幣は日本政府の子会社が発行している紙切れですから、政府の破産が予想されているときに大切に持っていても意味がありません。結果、実物資産の価格が急騰し、ハイパーインフレになってしまう可能性もあります。

 

あるいは、政府が新規国債を発行しても買い手がいないため、日銀に買ってもらう必要が出てくるかもしれません。そうなれば、世の中に大量の資金が流れ出てハイパーインフレになってしまうかもしれません。

 

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経済評論家

1981年東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の仕事に従事したのち、2005年に退職して久留米大学へ。現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と無関係に個人として行なっているものであるため、現職欄には経済評論家と記すものである。

著書に、『老後破産しないためのお金の教科書―年金・資産運用・相続の基礎知識』『初心者のための経済指標の見方・読み方 景気の先を読む力が身につく』(以上、東洋経済新報社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)、『退職金貧乏 定年後の「お金」の話』『なぜ、バブルは繰り返されるか?』(以上、祥伝社)、『経済暴論』『一番わかりやすい日本経済入門』(以上、河出書房新社)など多数。

趣味はFacebookとブログ。

著者紹介

連載経済評論家・塚崎公義の「身近なテーマで経済センスを磨く」実践講座

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