高校生でも「9時半」に寝かせた結果…ハーバード大学に合格

私は外務省勤務の夫を支えつつ、20年間、5ヵ国で生活を送りました。娘の紗良も、父の転勤に伴い、世界各地で4度の転校を経験しています。今回は、紗良が14~18歳のとき、私たちがバンコクで暮らしていた頃のエピソードです。※本連載は、薄井シンシア氏の著書『ハーバード、イェール、プリンストン大学に合格した娘は、どう育てられたか』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

「寝かせたい親」と「寝たくない娘」の小さな攻防

私は、とても現実的です。できること、できないことをはっきりさせます。子育てでも同じでした。子どもは、いろんな可能性を持っていますが、すべてが叶うわけではありません。なぜなら、すべてをやる時間はないからです。1日は24時間。この限られた時間をどう使い、どう過ごすのかはとても大切な生活習慣です。生活の土台を作り、ひいては自立、そして人生の土台となるからです。私は、この時間管理の習慣づけとして、まず睡眠時間を守らせることから始めました。

 

紗良は赤ちゃんのときからよく眠る子どもでした。決まった時間に寝て、ほぼ決まった時間に目覚める。ルーティーン化した紗良の眠りは、私の心を穏やかにさせました。

 

幼稚園に上がり、紗良は「寝る時間」があることを知りました。

 

「紗良、8時よ。あなたは寝る時間よ」

 

紗良は、素直でした。読みかけていた絵本もパタンと閉じ、「ママ、おやすみなさい」と笑顔を見せてベッドに入りました。ただし、私はしばらく紗良の枕元で、私の耳を貸さなければなりませんでした。小さな手が私の耳を放してくれるまで。

 

紗良は、小学生になりました。私は、はっきりと紗良に告げました。

 

「紗良、あなたの就寝時間は、これから毎日夜9時よ。守ってね」

 

小学生の紗良の生活は規則正しいものでした。3時に帰ると、おやつを食べながらおしゃべりします。4時、自分の部屋に行って宿題をします。6時にお風呂に一緒に入ります。その後に夕食です。8時から9時までは、どうぞ紗良、お好きなように…。しかし、学年が上がるとともに、ベッドに入る時間が遅れ気味になりました。読書のせいです。ベッドに入っても、スタンドをつけて、読み続けることがありました。

 

「紗良、9時があなたの寝る時間でしょ」

「分かってるわ、ママ」

 

9時就寝をめぐる小さな攻防は、夜更かしで大失敗をするまで(前回の記事『結果、ハーバード合格!10歳で「夜更かしを許した」深い理由』を参照)続きました。

 

私がこれほど睡眠時間にこだわったのは、十分な睡眠こそが健全な心身を作ると考えていたからです。とくに紗良は、睡眠不足が分かりやすく体の不調に表れました。夜更かししそうになると、私は口癖のように言いました。

 

「あなたは、眠らないとダメなの。眠らないと、頭が回らないわよ」

 

ところが、高校生になると、紗良は不満を言うようになったのです。

ハーバード合格を実現…母が教えた時間管理術

「ママ、高校生で9時半に寝る子なんていないわ。勉強は忙しいし、やりたい課外活動がいろいろあるの」

 

私はとても現実的です。

 

「いえ、あなたが寝るのは9時半。それができないと言うのなら、あなたの効率が悪いか、能力がないか、やりすぎか。この3つのうちのどれかよ。1日は24時間しかないの。帰宅は3時すぎ。寝るのは9時半。残りの6時間をどう使うのか、よく考えなさい」

 

紗良は、効率が悪いわけではありません。勉強しながらチャットをやったりしません。では、能力が足りない? それなら、仕方ありません(笑)。残るは、やりすぎです。私は、6時間の間にすべきこと、やりたいことを書き出してみたら?とアドバイスしました。

 

やるべきことは、夕食、入浴、学校の宿題。そうそう、5時から30分はアニメの「ジャスティス・リーグ」を必ず見なければなりません。これだけでも4時間は必要です。他にやりたいことは、ミュージカル、生徒会、弁論クラブ、模擬国連活動、ピアノ。2時間で足りないことは、火を見るよりも明らかです。何かを選んで、何かを捨てなければなりません。

 

その頃、紗良はアメリカへの大学進学を考え始めていました。それには、高校時代の活動実績が評価対象になります。紗良は、私に似て現実的でした。ミュージカルは、紗良にとっては捨てがたい活動でした。しかし、どう考えても主役を演じるのは難しそう。それでは、評価してもらえません。そこで、紗良は、自分の問題意識やスキルから見て、模擬国連活動や弁論クラブの方がいい。「合格に有利」と判断したのです。紗良の6時間の使い方は、これで決まりました。

 

いまニューヨークで働いている紗良は、仕事に忙殺される日々を送っています。でも、残業はしないのだそうです。その理由を問われると、私には、8時間の睡眠時間が必要だから、眠らないとパフォーマンスが下がるから、と説明しているそうです(笑)。

 

【紗良が学んだこと】 できることには限界があるということを、私は紗良に常々教えてきました。1日24時間の時間割を作ることは、物事に優先順位をつけて選択するということです。人生はその連続。そのことを、紗良は将来の進路を考え始めたとき、はっきり自覚するようになっていました。 (マンガ:ふじいまさこ)
成功の道は「時間管理」にあり 【紗良が学んだこと】
できることには限界があるということを、私は紗良に常々教えてきました。1日24時間の時間割を作ることは、物事に優先順位をつけて選択するということです。人生はその連続。そのことを、紗良は将来の進路を考え始めたとき、はっきり自覚するようになっていました。
(マンガ:ふじいまさこ)

 

 

薄井 シンシア

大手飲料メーカーにて東京2020オリンピックホスピタリティの仕事に従事

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大手飲料メーカーにて、東京2020オリンピックホスピタリティの仕事に従事

1959年、フィリピンの華僑の家に生まれる。日本国籍。国費外国人留学生として20歳で来日。東京外国語大学卒業後、貿易会社に2年間勤務。日本人と結婚、外務省勤務の夫を支え、30歳で出産した娘を育てるために専業主婦の道を選ぶ。5ヵ国で20年間暮らす。

娘のハーバード大学入学と同時に就職活動を開始。47歳で“給食のおばちゃん”からカフェテリアマネージャー(タイ)、会員制クラブの電話受付アルバイト(日本)を経て、ANAインターコンチネンタルホテル東京に入社。勤続3年で営業開発担当副支配人になる。

その後、ラグジュアリーホテル シャングリ・ラホテル東京に勤務。経済産業省や観光庁の支援で、観光業でキャリア再構築を目指す女性のための、ホスピタリティ講座やメンター会を開催。2018年、東京2020オリンピック大会トップパートナーのホスピタリティ担当に従事。

【主な著書】『専業主婦が就職までにやっておくべき8つのこと』(KADOKAWA、2017年)

著者紹介

連載「世界のトップ大学に通用する人間」が育つ!「自力」がつく子育て術

ハーバード、イェール、プリンストン大学に合格した娘は、どう育てられたか

ハーバード、イェール、プリンストン大学に合格した娘は、どう育てられたか

薄井 シンシア

KADOKAWA

ハーバード、イェール、プリンストン大学、それにウィリアムズカレッジ…アメリカの一流大学に軒並み合格した娘は、どのように育てられたのか? 子育て術を大公開! 母である筆者が教えたのは、「自立(自分で物事を行うこ…

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