「社長の教祖」と異名を持つ一倉定氏は経営者をよく叱った。叱られるたびに多くの経営者は目を輝かせた。社長の教祖は「世の中に、良い会社とか悪い会社なんてない。あるのは良い社長か悪い社長だけである。会社は社長次第でどうにでもなるんだ」と断言したという。なぜ、令和の時代に「一倉定」が注目されるのか。本連載は作間信司著『伝説の経営コンサルタント 一倉定の社長学』(プレジデント社)からの抜粋です。

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一倉社長学を後世に伝えることがわが使命

一倉先生を師と仰ぐ多くの社長が集う「一倉社長会」が発足し、異業種間の勉強会も増え、社長学の実践はもとより、家族ぐるみの交流も活発になっていった。そんな中で、後継候補がまだ学生の頃から私自身も付き合いがあり、彼らの成長とともに事業承継の現実を20年、30年の時間軸で見てきた。

 

誰もが順風満帆に行くわけではない。経営環境の好不調もある中で、後継者の悩みを聞く機会が増えてきた。そんな時期に、「一倉社長会」発足メンバーの会長、社長から一倉先生亡き後の後継世代の教育を託された。一倉会の全国組織の会長を長年務めていただいた田中久夫氏(故人・名糖運輸元社長)の教育指導のお手伝いをしていたことも指名された理由の1つかもしれない。あれから10年以上の月日が経っている。

 

全国からさまざまな相談や、ときには嬉しい報告が届く毎日である。私は1983(昭和58)年に、日本経営合理化協会に入協し、協会の創業者・牟田學現会長の薫陶を受け、一倉定先生の教えを学びつつ、全国の中堅・中小企業の経営相談に携ってきた。

 

現在も、先代と後継社長の間に立ち、互いの悩み不満や愚痴、親子だからこそ照れくさくて言えない尊敬と感謝の念を聞き、両者の顔を立てつつ後継社長が立派に事業を引き継げるよう黒子に徹している。

 

良い会社にしたい思いは皆同じだが、社長の日常には多くの人生が懸かっている。社長の親族はもちろん、全社員の家族と取引先、お客様への責任も1人の双肩にかかっている。そのために一倉社長学が説く「正しい社長の考え方、行動」「事業経営の原理原則」を後世に伝え続けることこそ私の使命だと考えている。

 

作間 信司
日本経営合理化協会 専務理事

 

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